ロードバイクメンテナンス・ポリマーコーティングワイヤーはつまります

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シマノのポリマーコーティングワイヤーはささくれてつまるのでオススメしません。

シマノが11sになった時に発売されたのが、このポリマーコーティングワイヤー(以下ポリマー)です。

私はこのワイヤーを基本的にはオススメしません。

ささくれて見た目が悪いのと、剥がれたコーティングがSTI内部でつまるからです。

まずはこの画像を見てください

これはブレーキワイヤーです。

交換するために古いワイヤーを抜こうとすると剥げかけてたコーティングが一気に剥がれてきます。

これでは再使用は無理です。

ワイヤーのグリスアップをするために、ステンレスワイヤーならワイヤーを再使用する場合もあるでしょう。

ポリマーワイヤーはそれができないので、一度組んだものは再使用せずに交換しなければなりません。

シフトワイヤーはさらに注意が必要

ブレーキワイヤーはSTIの内部でつまるということはないのですが、シフトケーブルは剥がれたポリマーで内部でつまることがあります。

つまったポリマーコーティングが抵抗になって引きが重くなることもあります。

古いワイヤーを抜くときはSTIのできるだけ近いところでカットして抜かないと、長いまま引き抜くと画像のような塊がSTI内部に残ります。

新しいワイヤーを入れる時に、ワイヤー先端で突き刺すのできれいな塊であればその時に出てくるのですが出て来ないことに気が付かずに組むとそれが抵抗になってワイヤーの動きが悪くなります。

私が組む時は、必ず内部をエアーブローで吹き飛ばしてから組むようにしてます。

シマノは問題ないと言っているが

ブレーキキャリパーのアジャスターの下は常に動いてるところなのでポリマーワイヤーを使ってると必ずささくれて見栄えが悪いですよね。

シマノ曰く『コーティングが剥がれても性能に差はない』らしいです。

でも、あの剥がれたワイヤーはメンテナンスしてないように見えて美しくないので私はかなり気になります。

問題ないなら剥がれる部分のコーティングはやめればいいのに・・・と思いませんか。

はがれる部分のコーティングに意味があれば『はがれたら問題アリ』だろうし、そもそも『問題ない』ならはがれる部分のコーティングをやめればいいのに・・・と思いませんか?

つまって動きが悪くなるようなものなので、はがれたものに潤滑の役目などないだろうし。

シマノの純正ワイヤーは4種類

  • ポリマーコーティングワイヤー
  • SIL-TECワイヤー
  • オプティスリックワイヤー
  • PTFEコーティングワイヤー
  • ステンレスワイヤー

ポリマーコーティングワイヤー

ワイヤーにポリマーコートを螺旋状に巻きつけるようにコーティングしてあります。

これによりアウターワイヤーの中での接触面積を減らし、潤滑しながら摺動抵抗を減らしてます。

グレードは デュラエースやアルテグラとなりますが、アルテグラグレードは廃盤になってデュラエースのみの設定になってます。

ブレーキ・シフトワイヤーともに設定があります。

ポリマーコーティングワイヤーはその特性から11S以前のモデルでは使えないことになってます。

ポリマーで固定部分が滑って抜ける可能性があるとシマノが言ってますので11速以前のコンポには使わないようにしましょう。

超低摩擦表面処理 SIL-TEC

SIL-TECはフッ素加工の一種で、チェーンとかにも採用されてます。

ポリマーに次ぐセカンドグレードのパーツになります。

ブレーキワイヤーに設定があります。

オプティスリックワイヤー

オプティスリックもコーティングです。

シフトワイヤーはこれで十分です。

見た目でいうとコーティングというよりメッキのように見えるのですが、電着でのコーティングらしいのでメッキの一種と言えなくもないのかと思います。

ポリマーコーティングのような滑らかな動きというよりは、耐腐食性を重視して耐久性を上げてるようです。

グレード的には105やティアグラクラスです。

シフトワイヤーのみの設定でブレーキワイヤーのオプティスリックはありません。

PTFE テフロンコーティングワイヤー

非常に一般的になったテフロンコーティングです。

金属表面をフッ素樹脂でコーティングしたものです。

ちなみにテフロンはデュポン社の商標登録なのでフッ素コーティングという名称が一般的です。

シマノだけではなく他メーカーのワイヤーでも多く採用されてますね。

SUSワイヤー

ステンレス製のワイヤーで、表面処理は何もしてないものです。

ステンレスなので錆びにくいのが特徴です。

廉価なので交換頻度を上げるならこれで十分とも言えます。

私がおすすめするなら SIL-TEC かオプティスリック

ポリマーはSTI内部で詰まるとか、見た目がささくれてて良くないので私はあえておすすめはしません。

とは言っても、ポリマーワイヤーは確かに引きが軽いので変速操作が重いと不満のある方はポリマーを使うべきでしょう。

その代わり交換するときの掃除に十分手を加えるべきです。

ブレーキワイヤーはSIL-TECで、シフトワイヤーはオプティスリックがおすすめです。

ポリマーに比べると引きは重くなりますが、ささくれとか無いので組み付けるときのグリスに気をつければSIL-TECのほうがいいと思います。(ポリマーはグリスは使えません)

使う部分によって変えていくのもいいと思います。

シフトに関してはオプティスリックワイヤーでブレーキケーブルはSUSワイヤーという組み合わせでも全然いいと思います。

なぜなら、ブレーキで引きが重くてつらいという話はあまり聞かないからです。

女性など下りでブレーキを握り続けられないのは引きが重いのではなく、単に握力が小さいとかSTIレバーのリーチが大きすぎるとか下ハンでブレーキをかけるのが怖いといったことがほとんどだと思います。

イチバン引きが重くて辛いと思うのはフロントディレーラーですよね?

7900デュラのフロントディレーラーの引きの重さはかなりひどかったです。

フロント変速はリヤディレーラーとくらべてストロークが大きく、インナーチェーンリングからアウターチェーンリングにチェーンを持ち上げる動作なので変速機自体にも力が加わります。

なので、フロントディレーラーは ポリマー で、RDはオプティスリック、ブレーキはSIL-TECかSUSという組み合わせが良いんじゃないかと思います。

まとめ

ポリマーコーティングワイヤーはSTIなど細かい部分に詰まってしまう場合があるので基本的におすすめしません。

ただし、引きが重くて不満のある場所に使うのはOKです。

特にFDはポリマー以外の選択しかない場合もあります。

7900デュラのフロントディレーラーならポリマーコーティングの以外の選択肢はありません(笑)

ブレーキはポリマーでなくても大きな差はないです。(組み方での差のほうが大きいと思う)

ブレーキはSIL-TECワイヤーを基本に選択すれば十分です。

価格的にも負担が大きいのがポリマーワイヤー。

耐久性が低いのもポリマーワイヤーです。

どのワイヤーでも1年ごとの交換がベストなので、高いワイヤーを長く使うよりSIL-TECやSUSワイヤーを早い期間で交換した方が気持ちよく自転車に乗れると思います。

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