【ロードバイク】シマノチェーンの長さの決め方及び交換方法

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ロードバイクのチェーンは消耗品です

あなたは正しくチェーン交換ができますか?

間違った交換作業をしていませんか?

11Sと多段変速になり、7速や8速時代からチェーンの耐久性はあきらかに落ちてきています。

自分でチェーン交換ができるようになってみたいですよね。

この記事でお手伝いさせていただきます。

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ポイントを覚えれば簡単なチェーン交換

チェーン交換するときは新品チェーンを切って長さを決める必要があります。

新品チェーンは「114リンク」とか「116リンク」などの長さの表記で販売されていますが、あなたの自転車にぴったりの長さではありません。

チェーンは必ず切って調整する必要があります。

シマノ製品での作業

今回はシマノ製品での交換方法です。

カンパも基本的には同じような感じですが、長さを決める基準が少し違います。

多くのユーザーはシマノだと思うのでぜひ参考にして挑戦してみてください。

必要な工具

チェーン交換は「チェーンカッター」という専用工具さえあればできます。

言い換えると「チェーンカッターがないとできない作業」ともいえます。

高いものではなくても良いので用意しましょう。

多くのメーカーから販売されていますが、できればシマノの純正工具をお勧めします。

今回は シマノの TL-CN27 を使って作業しますが、あなたの自転車が11速であれば11速用を購入してください。

シマノ純正工具の【TL-CN29】がおすすめです。

チェーンツールとしては高額ですが、耐久性や使いやすさや安心感は純正工具のメリットです。

12速まで対応しているので、長く使えるメリットもありますね。

もっと安いのでいいんだけどな

シマノ純正の半額以下の1.600円くらいのものでも十分作業はできます。

まずは、こういうのを購入して、古いチェーンを切って練習するのもいいですね。

【作業】古いチェーンを切ります

チェーンを乗せる位置
チェーンを乗せる位置に注意

自転車に取り付けてある古いチェーンを切りましょう。

チェーンカッターへチェーンをセットして 矢 と言われるピンでチェーンピンを押し出して切ります。

工具のチェーンをかける位置は画像を参考にしてください。

間違えると工具を壊してしまいます。

ななめにチェーンがかかってたりすると矢を折ってしまうので注意が必要です。

ハンドルを時計方向に回すとピンを押し出します。

はじめは少し硬いですが、パチッって動き出せば簡単に切ることができます。

新しいチェーンを用意する

リヤのカセットの大きさで少し長さの決め方が変わります。

以下は11-28tなどのワイドギヤでの長さの決め方となります。

この組み合わせのカセットが今の主流なのでこれを基本と考えてください。

12-25tは終わりの方で説明します。

リヤディレーラーに通さない状態
リヤディレーラーに通さない状態で長さを決めます

新品チェーンは必ず長いので長さを決めて切らなければなりません。

長さの決め方は・・・

フロントチェーンリングはアウター(外側の大ギヤ)

リヤのカセットスプロケットはインナーギヤ(内側の大ギヤ)

この組み合わせでチェーンをかけます。

リヤディレーラーには通さないで、単純に最大ギヤ同士をチェーンでつないだ長さに2リンク足した長さが適正な長さになります。

チェーンを2リンク足して切る
2リンク

上の画像の下側のピンにマークが有る部分で切ります。(私がつけたマークです。 はじめからあるわけではありません)

これが2リンク足した長さです。

画像のようにアウターリンクとインナーリンクが重なる状態であれば2リンク足せばアウターとインナーの組み合わせでつなぐことができますが、アウターリンク同士やインナーリンク同士だとつなぐことができないのでその場合は2リンクではなく、1または3リンク足した長さでつなぎます。

1リンクだと短い場合が多いので3リンク足せばOKの場合がほとんどです。

3リンク
3リンク

リンクとコマは違うので注意

1リンクと一(ひと)コマは違うので注意してください。
1リンクとは、インナーリンクだけ、あるいはアウターリンクだけのものが1リンクです。

一(ひと)コマとは、インナーリンクとアウターリンクが一つずつペアになったものを言います。
コマで言う1リンクは【半コマ】と言います。

新品チェーンを切ります

チェーンを切る場合、インナーリンク側を残す場合とアウターリンク側を残す切り方がありますが、切るのはアウターリンクを切ってインナーリンクを残します。

画像上の部分で切って下のようになります。

切った新品チェーンの反対側はアウターリンクが残ってますのでこれでつなぐ準備ができました。

リヤディレーラーのチェーンの通し方に注意してください

リヤディレーラーの二つのプーリーだけにチェーンがかかるようにきちんと通してください。

ケージにきちんと通さずに、チェーンとケージが接触するミスをうっかりとやってしまう場合があります。

上側のプーリーは前側から通して、下側のプーリーは後ろ側から通します。

【重要ポイント‼】チェーンは表と裏があり方向がある

チェーンには表側と裏側があります。

表側には SHIMANO とかブランド名などが刻印されます。

必ず刻印のあるほうを外側にして取り付けてください。

アウターリンクに変速しやすいように加工してあるので間違えると変速性能に多少の影響が出るかもしれません。

つなぎ方も、チェーンの進行方向はインナーリンクで後ろ方向はアウターリンクになります。

これは強度に関することなので間違えないでください。

チェーンの上側につなぎ目があるとインナーリンクが前で下側にあるときはインナーリンクが後ろにあるのが正しいつなぎ方です。

簡単な考え方としては『内側のリンクで引く』と私は覚えてます。

アウターリンクで引くとアウタープレートが外に広がるように力がかかるのでチェーンが切れる原因になります。

アンプルピンをチェーンカッターで圧入する

チェーンをディレーラーに通したら、フロントチェーンリングからチェーンを外しましょう。

このほうがチェーンをつなぎやすいです。

チェーンでフレームやクランクに傷をつけてしまわないように、ウエスなどで保護するのを忘れないようにしてください。

チェーンリングにチェーンをかけたままだとチェーンが張ってつなぎにくいので、チェーンをチェーンリングから外すのが作業をやさしくするポイントです。

アンプルピンはチェーンに同封されてます。

クイックリンクと言うものもありますが、簡単に着け外しができるのでできればピンタイプをお勧めします。

クイックリンクの作業はまた別記事にしますね。

画像のようにアウターリンクとインナーリンクをつないだ部分にチェーンピンを差し込みます。

テーパー状になって差し込みやすくなってるほうから入れます。

チェーンカッターをセットして、切ったときと逆の要領でピンを押し込みます。

チェーンカッターに伝わってくる感触ははじめ少し固く途中で軽くなり最後にまた固くなります。

途中で軽くなる部分はアンプルピンがインナーリンクを通るところなので軽くなり、はじめと最後の固くなる部分はアウターリンクにチェーンが圧入される部分なので抵抗があって固くなります。

アンプルピンを適正な位置まで圧入します。

どこまで入れればいいのかわからない

アンプルピンをどこまで入れればいいのかわからないですよね。

外側のプレートの、外側と内側で同じくらいの量が出ていれば大丈夫です。

わかりにくければ、となりのリンクピンと見比べましょう。

アンプルピンの圧入量はあとから調整できますから、ある程度圧入したらテーパー状になった裏側にあるアンプルピンを折ってしまいましょう。

アンプルピンの圧入量を決める

圧入したアンプルピンの長さを表と裏で同じくらいにします。

表側から圧入が足りなければもう少し圧入し、入れすぎてたら裏側から押し戻します。

慣れてくれば少し多めに圧入して裏側から押し戻すと圧入した時にできるチェーンの動きの渋さを解消できます。

アンプルピンが均等に圧入できたらチェーンの動きの渋さをとります。

圧入してるので動きが渋い

チェーンが抵抗なく動けば問題ないので何もしなくても大丈夫です。

動きが渋い場合は、リンクピンでつないだ箇所を、少し横方向にネジって渋さを取ります。

あまり強くやると本当にねじれてしまうので渋さの様子を見ながら軽く動かしてやるとすぐに渋さが取れるはずです。

チェーンは洗わないで新品はそのまま取り付ける。

新品チェーンにオイルは必要なのでしょうか?

新品チェーンを洗って取り付ける方と、そのままで使う方と2通りあります。

新品チェーンを洗って取り付けるのも間違ってはないですが、私は洗わずに取り付けます。

洗う場合は、グリスをきれいに洗い流しチェーンオイルをしっかりと染み込ませて使用してください。

新品時の初期馴染みを良くするために普段より少し多めのチェーンオイルをつけた方がいいと思います 。

新品のチェーンは、メーカーが潤滑と防錆のためにオイルではなくグリスを塗ってます。

オイルよりも高負荷高荷重に耐えるのがグリスなので初期はそのまま使って200kmほど走ったあとで洗浄してチェーンオイルをさします。

はじめはグリスなので動きが重く感じるかもしれませんが、使ってる間にグリスが柔らかくなり初期馴染みが出るので心配いりません。

チェーンメンテナンスはこちらからどうぞ。

12-25tなどのカセットでの長さ

ワイドカセット(11-28t)の長さの決め方は上記で説明しました。

28t以上のカセットでも28tと同じです。

もう少し小さいカセットを使ってる方もいらっしゃいますよね。

12-25tなどの長さの決め方です。

リヤディレーラーを通して長さを決める

リヤディレーラーを使って長さを決めます。

フロントチェーンリングはアウターにかけて下さい。

リヤはトップギヤにかけて、アウタートップの状態です。

このギヤ位置からリヤディレーラーにチェーンを通していきます。

つまり、走れる状態で長さを決めることになります。

リヤディレーラーのケージにきちんとチェーンを通して、上側のプーリー(ガイドプーリー)と下側のプーリー(テンションプーリー)が地面と垂直になってる長さが適正となります。

ビッグプーリーの場合

ビッグプーリーメーカーの取付説明書に従うのが正しいので、各メーカーの取説をよく読んでください。

純正プーリーよりチェーンは長くなるのでシマノの指定長さに2リンクプラスするくらいになると思われます。

長いとインナートップの時にチェーンが張らずにたるんでしまうことがあるので、実際の作業は現物合わせが最適だとおもいます。

アウターローで張りすぎず、インナートップで緩くない長さにします。

ビッグプーリーはシマノなどのメーカーからするとイレギュラーな組み合わせなのでメーカー指定とは違うということを理解してください。

まとめ

チェーン交換は手順さえ間違えなければ難しくない。

古いチェーンを切る

チェーンの長さを決める。

チェーンの向き(表裏と進行方向)に注意してチェーンを通す。

アンプルピンの圧入量を表裏でそろえて圧入してピンの不要な部分を折る。

チェーン交換の作業の流れを記事にしました。

チェーンがダメになっていると、駆動系へのダメージが大きくなります。

駆動系のダメージは出費も大きくなるので、チェーンは早めに交換しましょう。

チェーンの渋さを取って完成

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