ロードバイクのブレーキ&シフトアウターワイヤーの構造

あまり取り上げられないけどアウターワイヤーも大切なパーツです

アウターワイヤーの構造が、シフトとブレーキでは構造が違うことをご存知ですか?

構造の違いを私なりの視点で深掘りして見ます。

画像を見ていただけるとよくわかります。

インナーケーブル(ブレーキワイヤー)は、アウターワイヤーの中のシリコンチューブの中を通ります。

これによって、金属どうしの接触はなくスムースに抵抗が少ない状態で移動します。

そのまわりをステンレスでできた細い板状のものをらせんに巻いてその上をビニールの被覆で覆います。

ステンレスは錆びにくいので、鉄よりは耐久性に優れています。

シフトアウターワイヤーも切ってみました。

ブレーキアウターワイヤーと大きく違うのがシリコンチューブを覆ってるワイヤーです。

まっすぐな針金状のものを束ねた構造になってます。

そのまわりをビニールの被覆で覆っています。

材質は、ステンレスではなさそうです。

グレードによってこの材質は変わってるかもしれませんが、車体から取り外したこのワイヤーは錆がかなりでてます。

ステンレスが錆びないわけではないので確実なことはいえませんがおそらく鉄だと思います。

ワイヤーが伸びると言う意味を知る

よく『ワイヤーが伸びる』と言われます。

実はこれは大きな間違いで、ワイヤーはほぼ伸びません。

人間の力程度ではインナーワイヤーが伸びることはないと言ったほうが正しいかもしれません。

金属は温度変化でも伸びるので伸びないと言うのは正しくないかもしれませんが、ロードバイクにおいての使用に関してワイヤーが伸びることはないと思ってください。

ワイヤーは伸びないがアウターワイヤーは縮む

インナーワイヤーはほぼ伸びませんがアウターワイヤーは縮みます。

アウターワイヤーとインナーワイヤーの関係は、ブレーキもシフトもインナーワイヤーで引いてアウターワイヤーは反作用で押す構造になってます。

引く距離が変わらず(伸びないので)押す距離が変われば全体の移動量は増えます。
これがワイヤーが伸びる原因です。

巻きつけてある構造の違いを深堀りする

ブレーキのアウターワイヤーはらせん状に巻いてあり、シフトのそれは針状のものを束ねてある構造です。

この構造の意味について深堀りします。

ブレーキアウターワイヤー
らせん状に巻いてあることによって、アウターワイヤーの縮む側に少し余裕ができます。

スプリング構造なのでブレーキを握るとらせん状のものは縮みます。

この縮むことに大きな意味があると考えます。

ブレーキはあまりダイレクトに動いてしまうと性動力の立ち上がりが急激過ぎて危険な場合があります。

スプリング効果でギュッっと握っても、ブレーキシューがリムに当たった瞬間に少しだけアウターワイヤー側で力を逃がします。

ブレーキに関しては、ワイヤーの伸びにかなりルーズな部分があって必ずしも一定である必要はありません(握るたびにタッチが変わっても良いと言うことではない)

フレーム構造によってもタッチが変わってきます。

最近のフレームではあまりないのですが、ブレーキレバーからブレーキキャリパーまでアウターワイヤーでつなぐ『フルアウター』と言う構造のものがあります。

一方、最近のフレームはリヤブレーキレバーからトップチューブまでがアウターでシートチューブ部分からブレーキキャリパーまでと2分割になってる場合がほとんどです。

前者の場合、アウターワイヤーが長いのでスプリング効果が大きく、後者に比べてタッチがやわらかい傾向にあります。

フロントはフルアウターです。

アウターワイヤーが短いほどカッチリとしたタッチになります。

らせん状にするメリットは他にもあります。

アウターワイヤーが曲がる方向に柔らかくなって曲がりやすくなります。

これはハンドルを沿わせることや、ハンドルを切ったときに曲がりやすいことによって抵抗が少なくなります。

シフトアウターワイヤー
針状のものを束ねた構造により縮む方向に強いアウターワイヤーです。

シフトワイヤーにおいて、ワイヤーが縮むことは変速性能に直結する問題です。

STIレバーで動かされた距離が変わってしまっては変速機が動く量が変わってしまいます。

ミリ単位で調整する変速機の動く量は常に一定である必要があります。

アウターワイヤーが、ブレーキと同じらせん状であれば最初に引いたストロークと2度目に引いたストロークが変わります。

これを予測した変速機を作るのは困難なので、シフトアウターワイヤーは絶対に縮まない構造でないといけません。

シフトアウターワイヤーに関しては曲げ方向にブレーキに比べて弱く曲がりにくくなります。

曲がりにくい構造により長さによってはハンドルの動きに影響しますが、走行中に感じられるものではないです。

アウターワイヤーが縮みにくいので、変速調整を多くする必要はありません。

一度変速調整してしまえば、ワイヤー交換まで触る必要がない場合がほとんどです。

調整する必要がある場合は、変速機に原因があるかまたはアウターワイヤーキャップに原因があるかもしれません。

針状の針金が束ねてあるのでアウターワイヤーキャップはすべてのシフトワイヤーの端に必要です。

プラスチックでできたキャップにワイヤーの芯が食い込んでしまうと距離が変わるので少しずれます。

シフトワイヤーは外側の被覆が破れるとワイヤーが飛び出します

ブレーキワイヤーの場合、外側のビニール被覆に傷がついたとしても、らせん状のものが見えるだけで制動に大きな支障は出ません。

ですが、明らかなトラブルですので交換しましょう。

シフトワイヤーの場合、線状に包まれてるので被覆が破れると内部のシリコンチューブとともにワイヤーが露出します。

こうなると変速はできません。

傷がある場合はそうなる前に交換が必要です。

今までの経験では、線状のワイヤーが錆びて被覆を劣化させてる場合がほとんどです。

トラブルになる前に定期的なワイヤー交換をしましょう。

まとめ

普段使う上でこの知識は必要ないかもしれません。

ですが、ブレーキのタッチが悪くなってきたらアウターワイヤーが原因かもしれないことを理解することも大切なことです。

シフトワイヤーにおいても変速性能よりも、内部の錆びや劣化を想像することも大切です。

使用環境によってメンテナンスの頻度は変わりますが、メインで使ってる自転車であれば年に1度の交換が良いと思います。

もちろん、インナーワイヤーとアウターワイヤーはセットで交換するようにしてください。

ワイヤー交換は難しい作業ではありませんが、ブレーキワイヤーに関しては整備不良は事故に直結する大切な部分です。

ご自身が作業に自信がなければプロに任せましょう。

交換作業に関しては、また記事にします。

適切なメンテナンスをして快適なロードバイクライフを!

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