ロードバイクのタイヤはクリンチャータイヤがメインになっています。
ロードバイクのタイヤの種類は3種類あります。
- クリンチャータイヤ
- チューブレスタイヤ
- チューブラータイヤ
この3種類のうち、メインであるクリンチャーのメリットとデメリットはご存じですか?
クリンチャーしか使ったことが無いという方も多いと思います。
クリンチャータイヤは万能ではありません。
メリットとデメリットを理解して安全につかうようにしましょう。
クリンチャータイヤとは
クリンチャータイヤはリムに組み込むためにビードという構造を持ったタイヤになります。
WO(Wired on)タイヤと一般的に言われています。
ママチャリもオートバイも自動車もWOタイヤです。
中でもママチャリはクリンチャータイヤですね。
自動車やオートバイはチューブレスのWOタイヤです。
タイヤの内側にチューブを組み込んで空気を入れた構造なのがクリンチャータイヤです。
ロード用のクリンチャータイヤができたのは40年くらい前になります。
それまで、ロードバイク(当時はロードレーサー)のタイヤはチューブラーでした。
チューブラーはチューブをタイヤで包み込んで、縫い合わせたものになります。
チューブラーの取り付けやパンク修理に関しては特殊なもので、チューブラータイヤに慣れた人でないとかなり使いにくいモノでした。
そのデメリットをなくしたタイヤがクリンチャータイヤです。
なので、メリット&デメリットはこのチューブラータイヤと比較したものになります。
メリット
- タイヤ交換が楽
- パンク修理が簡単
- タイヤの価格が安い
- メーカーの開発の中心
タイヤ交換が楽
タイヤをリムに嵌めるだけなのでタイヤ交換は非常に楽にできます。
それに対する技術も必要ないので、初めて交換する方でもすぐにできるようになります。
パンク修理が簡単
ママチャリのパンク修理をご覧になったことのある方も多いと思います。
自転車屋さんでゴム糊を塗ってパッチと言われるゴムシートを貼り付けるあの修理です。
チューブさえ取り出すことができれば誰でも簡単に修理ができます。
タイヤの種類が豊富
ロードバイクのメインであるタイヤなので、タイヤメーカーはクリンチャータイヤを中心に販売しています。
クリンチャータイヤを扱ってないメーカーはありません。
タイヤは現在ワイド化が流行りなので25c以上のタイヤもメーカーでそろえていますし、もちろん23cなどの細いタイヤもあります。
タイヤの価格が安い
クリンチャータイヤはタイヤの構造が単純なので価格を抑えることができます。
ハイエンドモデルでも5千円くらいで販売されてますね。
安いものだと2千円を切ってるものもあります。
性能は価格に比例するので高いモノの方がいいのですが、性能を求めないユーザーもいらっしゃいます。
2千円以下のタイヤでもロードバイク用の性能として十分実用レベルです。
メーカー開発の中心
クリンチャータイヤがロードバイクの中心なのでメーカーの開発はクリンチャータイヤが中心になります。
新製品のタイヤは体感できる位性能向上を感じることができます。
デメリット
- パンクした時にタイヤがリムから外れやすい
- エアー管理をきちんとしないとパンクしやすい。
- タイヤが重い
- リムが重い
- リムが摩耗すると割れる
- コーナリング時の挙動が不安定
パンクした時にリムからタイヤが外れやすい
私はこれがあるからチューブラー派です。
クリンチャータイヤはパンクして空気が抜けるとリムからタイヤが外れてしまいます。
完全に外れるのではなくビードがリムから外れ、リムが路面と接触します。
これが原因で落車するというのはよくある事故になります。
パンクにすぐに気が付けばいいのですが、ダウンヒルで前輪がバーストしたら本当に危ないです。
エアー管理をきちんとしないとパンクしやすい
リムうちパンクと言われるものですね。
エアーが少ないと、タイヤとリムの間にチューブを挟んでパンクすることがあります。
スネークバイトともいわれています。
エアー管理をしっかりとしていれば防げます。
タイヤ&リムが重い
タイヤにはビードと言われる補強があって、それがリムに嵌まっています。
この構造でどうしてもタイヤ本体の重量が重くなります。
平均すると200gくらいがタイヤ1本の重さです。
それにチューブとリムテープが合わさるのでチューブラーに比べて重くなります。
リムも内圧がかかる構造(内側からエアーで押し広げられる)なので強度を確保するために重くなります。
リムが摩耗すると割れる
意外とこのデメリットを知らない方は多いのではないでしょうか?
クリンチャータイヤはリムのビード部分、すなわちブレーキゾーンにタイヤの空気圧を保持するために大きな内圧がかかっています。
ブレーキゾーンはブレーキシューの摩擦で削られるので、リムの素材はどんどん薄くなっていきます。
薄くなったリムは内圧を保持することができずに割れます。
リムのビード部が割れてタイヤが外れてバーストするので、気がつかないで摩耗したリムを使っていると走行中にいきなりバーストします。
もちろんチューブラーリムでも、リムブレーキであれば同じように摩耗しますが内圧がかからないのでいきなりタイヤがリムごとバーストするようなことはありません。
コーナリング時の挙動が不安定
チューブラーはタイヤが円形ですが、クリンチャーは半円のような形になります。
タイヤ部分以外はリムの形なので 『D』 のような形ですね。
円形のチューブラーのコーナリングはコーナリング角度に対して自転車の挙動は安定します。
クリンチャーはコーナリング角度(バンク角)が深くなると挙動が乱れる特性があります。
まとめ デメリットも知って安全に
クリンチャータイヤの最大のデメリットはパンクした時の危険性です。
最大のメリットは誰でも扱える手軽さにあります。
特にケガにつながる部分は注意して、常に意識を持ってないといけません。
『パンクした』とか『ちょっと怪しい』と感じたらすぐに停車して点検することが大切です。
エアーが抜けてしまったクリンチャータイヤはすぐにリムから外れてしまいます。
リムが路面に接触すると安全に止まることが困難になる可能性があります。
クリンチャータイヤがロードバイクの普及をさせた要因と言ってもいいと思います。
『知らなかった』とケガをしてからえでゃ遅いです。
知識を十分に持って安全にロードバイクを楽しみましょう。
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