【スナップオン】工具の保証についての結論 『無保証』

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こちらの保証についての【スナップオン】から連絡があったのでご報告させていただく。

あらかじめお断りしておくが、私はスナップオンの保証に対することに納得はしないがすでにどうでもいいと思っているということ。
これからスナップオン工具を買って使おうとしている方に『買うな』と言うつもりはないということは理解していただきたい。
スナップオンの製品はとても信頼できるいい工具だと思っている。
保証のない高級工具であると理解して購入してほしい。

これを読んで、スナップオン工具の保証というものを理解して買わないとあとでがっかりするしトラブルになる。
決して安くない工具なので、前の2つの記事も併せて読んでいただきたいと思う。

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スナップオンからの連絡

保証について納得がいかず『偽物かもしれない』とまで言われて『そうですか』ということもできないのでスナップオンにメールを送った。

スナップオンに送ったメールだよ

製品の保証等についてお尋ねします。

私はずいぶん前になるのですが【PRH-34】という軸用と穴用のスナップリングプライヤーを購入しました。
購入当時から穴用としては全く使えない製品だったのですが、当時のバンセリングが辞めてしまっていて連絡を取れず、穴用の仕事もも多くないことからそのまま放置して今に至ります。
今回、ラチェットレンチのギヤが飛んだことからバンセリングを呼んでラチェットレンチの修理とソケットのメッキ剥がれ、およびスナップリングの件を話してラチェットレンチは保証で修理していただきました。
ところが、ソケットのメッキ剥がれやスナップリングプライヤーの件を相談すると手に取って見ることもなく【保証外】と言われております。
しかもスナップリングの【PRH-34】に関しては『それは偽物かもしれない。自分の知らない製品だから自分は知らない】と言われております。
この製品は偽物ですか?
こういう対応で私は二度とスナップオンを購入することはありませんが、偽物であるとすれば当時のバンセリングから購入したものの真贋が疑われることになります。

事の経緯はブログで公開していますので確認してください。

上記のメールを送った翌日の夕方にスナップオンから電話をいただいた。

まず、バンセリングの対応を謝罪するということで始まった。

まぁ、二度と付き合うことは無いバンセリングなのでそんなことは私の利益にも不利益にもならないのでどうでもいい。
スナップオンが誤るべきことではないが、そんなことでウダウダ言うつもりはないので謝罪はきちんと受けた。

スナップオンとしての保証についての説明

は当然『偽物かもしれない』と言われた工具になる。

スナップオン側は『画像で見る限り偽物ではない。本物である。』とのこと。
当然のことだ。

私は偽物だなど思っていない。
思っているのは、この地球上で現物を見ずに『偽物かもしれない』と言ったバンセリングただ一人だ。

工具の保証について

72コマの F747A はギヤが飛んでしまったのでクレーム修理してもらったが、アウターケースのギヤは交換できないということについての説明である

結論は『消耗品だから保証対象外です』ということ。

工具はどれもすべて消耗品である。
工芸品でも芸術作品でもない。
使わないと稼げない消耗品だ。

当然だが消耗品と言われるものに保証などありえない。
だからメッキが擦り減るのは保証外である。

消耗品を保証するとは
『このボールペンは使ってたらインクが無くなって書けなくなったから保証しろ』
『消しゴムを使ってたら小さくなったから新品に交換しろ』
と言ってるようなものだからだ。

買う時に『壊れたら保証します』と言われて買ったボールペンが、通常使用していて『ボールペンの先のボールが外れてしまった』ということがあったらどうだろう?
先端のボールは使用していれば回転してひょっとすると摩耗するかもしれない。
摩耗したボールが外れてしまえば使うことができない。
この場合、メーカーは『消耗品です』と言えるだろうか?

『わが社の製品は壊れない。だから壊れたら保証する』というのがスナップオンツールじゃなかったのか?

消耗品と言われたら保証対象品はほぼなくってしまう

F747A のラチェットレンチのアウターギヤはインナーギヤが常に噛み合って回転する。
ラチェット機構なのでこの構造は変えることができない。

つまり、アウターとインナーギヤは常に擦れている。

アウターギヤは消耗品だから交換できないということは『消耗するギヤ』だということをスナップオンは認めていることになる。

それを直したいのであれば別料金で修理代を出せば直るということだ。

FK731 は何度もインナーギヤを交換してもらっている。
もちろんラチェットの爪も新品に交換なわけだが、これも『消耗品』と言われていれば交換は有料だったはずだ。

ラチェットが壊れれば『オーバートルク』『この工具(部品)は消耗品』と言われればもう保証される工具はエクステンションバーしかない。

ある自動車メーカーのリコール保証に見る保証作業とは

別にスナップオンの保証規定などには興味はない。
もう付き合うことのないメーカーだから。

だが、壊れたものをクレームに出し関連する部品でこの部分は保証外などという対応はどうしても納得はできない。

ある自動車メーカーがブレーキディスクローターでリコールを出した。

詳細は忘れたが、熱がかかると変形をしてジャダーが出るということではなかったかと思う。

ブレーキディスクローターだけ交換するかと思ったらブレーキパッドも新品になって帰ってきた。

ローターだけ交換しても、のちに不具合が出る可能性がゼロではないから交換となる。

保証対応というのは、修理後に安心して使用できる状態にすることなんじゃないのだろうか?

消耗品を使っている恐怖

アウターギヤが消耗したラチェットレンチに力をかけることなど怖くてできない。
力をかけたときに不意にギヤが滑ってしまったら大きなけがの原因になる。

『じゃぁ、有料で直せばいいじゃん』となるんだろうが、スナップオンを購入した時の保証はラチェットが壊れたら保証修理する。
ソケットが割れたら交換する。
メッキが割れたら交換するということで購入している。
これは私だけではない。
私の周りのスナップオンユーザーはみんなそう言われて購入している。
今ではなく、当時は【スナップオンは永久保証】を売りにして販売していた。
そのためのバンセリング方式だったはずだ。

アマチュアが使う工具は摩耗するほど使わない。
だが、我々プロが使う工具は間違いなく消耗する。

高価なスナップオン工具を買う理由はその保証に魅力があったからである。
消耗や摩耗などのない工具などこの世の中にはない。

プロメカニックが高級工具を買う理由

アマチュアの方はスナップオンというブランドにあこがれて購入する。

プロは品質ももちろんだが、保証内容にも魅力があるから購入する。
工具を壊すのではなく壊れるから、その都度費用をかけたくないということが大きい。
ディーラーでも、街の整備工場であってもほとんどのメカが使っている工具は個人の所有物だ。

『仕事で使うんだから会社が買ってくれるんだろ?』とか思ってる方がいるかもしれないが、会社が工具を買ってくれるのは専用工具とか大型の工具だけだ。
いわゆるハンドツールと言われる工具は、メカの個人所有で自分の給料から買っている。
だから、メカは他人に自分の工具を使われるのを非常に嫌う。

今回、保証がないと言うことがはっきりと分かった以上スナップオン工具はプロが使うべきではないと思う。
『プロが使って壊れない』という工具ではない限りスナップオンである理由は何一つない。

まとめ  保証はほぼないと思うべき

前にも書いたが、スナップオン工具の保証はないものだと思うしかない。

壊れたら『オーバートルク』と言われたり『消耗品』と言われれば100%保証に当てはまらない。
ユーザーの感覚とスナップオン側の保証の認識が違いすぎるのだ。
だから多くの人がスナップオンの保証というものを理解してもらう必要があると思う。
【永久保証】は伝説であると。

購入して数か月で壊れたらさすがにクレーム対応してくれるだろうが、数年使ってしまえば『消耗した』で話は終わる。

壊れて買い替えるのなら国産ブランドで十分だ。

長く書いたが、私が言いたいのは

スナップオンの保証はないものと思って買う。
壊れたときにその工具をゴミ箱に投げ入れることができる人は買えばいい。
ブランドは仕事をしない。
ブランドで稼げるわけではない。
メカニックが安心して使うことができる工具を選ぶべきである。

安売り工具通販で買った工具とブランド工具での作業工賃は同じである。
決してブランド工具を使ったから高い工賃をもらえるということは無い。

自衛隊の航空機の整備はスナップオン指定らしい。
「アメリカの飛行機だからアメリカの工具を使え」ということなんだろう。
元航空メカの方に聞いたことがあるが、スナップオンの工具が壊れたら捨てるそうだ。
決して修理したりしては使わないと。

スナップオン工具の使い方はそれが正しいと今回思った。

私はあの高い工具を簡単にゴミ箱に投げ捨てることができない。
なので二度とスナップオンは買わない。
国産工具を買い替えながら仕事をする。

この記事を読んで『スナップオンはダメだ』とは思わないでいただきたい。
私が購入した時と条件があまりにも違いすぎてるので批判記事になってしまっているが【保証のない高級工具】として理解できているなら購入する価値は十分にあります。

コメント

  1. 初めまして。3編にわたる記事すべて読みました。確かに私の周りのスナップオンもバンセリングのクオリティがかなり落ちてきているとは耳にしております。私は使用しておりませんが、数年前に先輩が工具が壊れたといってバンセリングを呼んでいましたが全く来る気配がなく、「本社にクレーム入れるぞ?」と言うとやっと嫌々来たそうです。その担当者は毎回数万円購入するような大口のユーザーには親身に足しげく通うそうですが、昔から担当しているにもかかわらず、毎回買わない個人には営業も来なければ保証修理にも来ないそうです。「10年以上付き合っているがブランドの看板背負って天狗になっている」そう言われていました。
    バンセリングもですが、工具自体のクオリティも相当劣化してきているそうです。当時その先輩の工具はとても見た目もよく美しく頑丈で信頼のおける工具でしたが、つい最近現在のスナップオンの工具を手に取る機会があったのですが、とても以前見た同メーカーとも思えないほどメッキは波打って厚みは増し、不格好なものとなっていました。噂には聞いていまいたが本当にクオリティが落ちてしまったんだなと思い、スナップオンに憧れていたまだぺーぺーの若い頃の思いは砕け散りました。

    スナップオンに憧れていた頃から10年以上たった私は今現在MACTOOLSを愛用していますw

    • ブログをお読みいただきありがとうございます。
      私の暮らす地方でも明らかにマックツールの方が評判はいいです。
      最近のスナップオンツールを購入していないので、製品がどうなのかは分からないですが工具の品質も落ちてきているんですね。
      スナップオンはメッキが命なのに、メッキの質が落ちていてはダメですね(笑)
      どうかマックツールを生涯愛用なさってください。
      先輩の使っているオールドスナップオンに負けないくらいに使いこんで、お子様など次の世代に受け継ぐような工具になればいいですね。