ロードバイクに乗っていてリヤディレーラーのワイヤーが切れた時の対処法を解説します。
これを読めば、リヤディレーラーのワイヤーが切れても激坂を超えて帰ることができます。
必要な技術や備品もすべて解説します。
動画で解説していますのでメカに弱い方でも大丈夫です。
もうワイヤートラブルは怖くないですよ。
リヤディレーラーのワイヤーが切れると
リヤディレーラーのワイヤーが切れるとどうなるかご存じですよね?
チェーンはTop側(いちばん小さいギヤ)に固定されます。
変速はワイヤーを引っ張ることによって、リヤディレーラーを大きなギヤの方に移動させます。
ワイヤーが切れれば引っ張ることができないのでTop側になってしまいます。
大前提ですが、切れないために定期的なワイヤーメンテナンスはやってくださいね。
ワイヤーが切れる場所というのはだいたい決まっています。
STI内部・BB下のワイヤーガイド・リヤディレーラーのワイヤー固定部です。
まれに途中で切れることもありますが、多くはワイヤーがどこかに接触している部分になります。
切れるならどこで切れても同じなので、原因など探さずにさっさと対処して帰路につきましょう。
リヤディレーラーのワイヤーが切れたらワイヤーで対処する
このやり方をするためには装備しておく部品があります。
自転車に乗るなら必ず持って走るようにしましょう。
重量が増えますが2gほどです。
必要な部品は、使い古しのシフトワイヤーを切ったもの(20cmくらいあれば十分です)
これだけです。
もちろん携帯工具の5㎜とか4㎜の六角レンチも必要ですが、携帯工具を持って走らない方はいないですよね。
万が一忘れたら頑張って重いギヤで帰りましょう。
忘れた罰です(笑)
切れたワイヤーをリヤディレーラーから取り外す
ワイヤーが切れてしまったら切れたワイヤーをリヤディレーラーから取り外します。
クロモリフレームやアルミフレームなどのようにワイヤーがフレームの外に出てるものであればワイヤー自体を取り外してしまってもいいと思います。
ブラブラしていてどこかに巻き付いたら危険です。
カーボンフレームでフレーム内装ワイヤーの場合はリヤディレーラーのワイヤー取り付け部分だけを外します。
リヤディレーラーのアウターワイヤ―だけは保管しておいてくださいね。
フレームから出ているワイヤーがホイールなどに巻き込まないようにチェーンステーやシートステーに固定します。
タイラップがあればベストですが無ければ適当なものをひも状にチギって結び付けましょう。
内装されてる場合、切れたワイヤーは抜かないようにしてくださいね。
切れたワイヤーが新品ワイヤーと交換するときのガイドになりますからね。
携帯したインナーワイヤーでリヤディレーラーを固定する
さぁ、ここから緊急事態への対処法です。
動画を用意しました。
これを見るだけでほぼ理解できるはずです。
アウターワイヤーアジャスターは締めこんでおいてください。
あとからこれをつかって調整して変速します。
携帯しているインナーワイヤーをアウター受けに通します。
ワイヤーの固定部にワイヤーを通しておきます。
これから帰るコースを想定したギヤにディレーラーを移動させましょう。
動画ではメンテナンス台にのせてるので、簡単に変速できています。
同伴者がいる場合は自転車を持ち上げてもらうとか、一人の場合には自転車を裏返してクランクを回して変速します。
ディレーラーを大きなギヤ側に押せば簡単に変速します。
リヤディレーラーを思った位置に移動できたらワイヤーを固定してください。
少しリヤディレーラーが戻ってしまうので、アジャスターでリヤディレーラーを移動させます。
きちんとした位置に移動できてないとチャラチャラとチェーンが擦れる音がするのでアジャスターで調整しましょう。
アジャスターを回してロー側に移動させてみます。
帰りの坂を超えられそうなギヤになればOKです。
ならなければ最初からやり直してワイヤーを張ってください。
うまくやればアジャスターで2枚分の変速が可能になりますので、基準にするギヤと合わせて3枚使えます。
帰りに激坂があって、どうしても越えないといけない場合は最大ギヤから3枚目あたりです。
小さな峠が何度もあるけど「頑張れば踏んで上れる」場合は最大ギヤから5枚目あたりでもいいと思います。
平地はスピードが上がらないが普通に走れる
フロントディレーラーが使えればアウターとインナーの2枚のギヤが使えます。
リヤが3枚使えれば、ほぼ普通に走れると思います。
ただ、平地の17tとか18tにしてしまうと、大きなギヤは21tまたは23tになってしまいます。
激坂でなければフロントインナーを使えば超えれると思いますが、激坂があればつらいと思うのできちんと判断してください。
また、走行しながらの変速は当然できません。
降りてアジャスターを回すことが必要になります。
同伴者がいる場合は坂の手前や下りたところで待ってもらいましょう。
同伴者がするべきこと
この場合は基本的にシングルギヤになってしまいます。
平地で変速ができないのでペースの上げ下げには対応できません。
同伴者は気遣ってあげてください。
できれば同伴者も同じギヤで走るといいと思います。
ペースの上げ下げ、向かい風や追い風には対応できません。
同伴者は気遣う気持ちが大切ですよ。
トラブった方は後ろにして牽いてあげてください。
体力を残せば、上りがきても何とか重いギヤで登れるかもしれません。
自転車乗りは【お・も・い・や・り】がいちばん大切です。
ワイヤーは末端処理をしておけば完璧
私は切ったインナーワイヤーの末端はハンダ付けしています。
ほつれなくていいんですが、ステンレスのハンダ付けは普通の鉛ハンダとは違うので少し難しいです。
パーツクリーナーなどで脱脂して、瞬間接着剤で固めてもいいと思いますし、ホットボンドなどでもいいと思います。
そのままでも問題はありませんが、ほつれたら作業中に刺さったりして痛い思いをするので末端処理ができる方はしておいてください。
ポリマーコーティングワイヤーはどうすることもできません。
ハンダ付けも接着もできません。
熱収縮チューブを使うか、保管するときにライナーなどに入れてバックで携行すれば良いと思います。
それぞれで工夫してください。
まとめ
リヤディレーラーのワイヤーが切れてもあきらめるな。
インナーワイヤ―の切ったものを携行せよ。
帰りのコースを想定したギヤを使え。
同伴者は思いやりを持って走れ。
いかがでしたでしょうか?
これは自分だけではなく、インナーワイヤーの切ったものを持っていれば同伴者がトラブった時でも有効です。
ぜひバッグの中に1本入れておいてください。
使わないことがいちばんですが、有ると無いとでは天と地の差がありますよ。
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