【ワイヤートラブル回避】ワイヤーが切れる前兆を知ろう!

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ワイヤートラブルでは、シフトワイヤーのトラブルが最も多いですね。

シフトワイヤーには、フロントとリヤの2本がありますが、圧倒的にリヤの方がトラブルは多いです。

ブレーキワイヤーのトラブルは意外と少なく、ロードで切れたというのは聞いたことがありません。

今回は、私の自転車ですが「ちょっと変速の調子が悪いな?」と思っていました。

調子が悪い・・・のが「気のせい」と言われれば、そんな感じのレベルです。

翌日、変速の調子が悪かったことを思い出して、リヤの変速を動かすとやっぱりおかしいわけです。

原因は「ワイヤーのほつれ」だと予想し、作業台に載せました。

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ワイヤーは切れる前兆がある

シフトワイヤーは、イッキに切れることもありますが、ジワジワと時間をかけて切れることもあります。

イッキに切れる分には前兆を感じることはできませんが、ジワジワとほつれて最終的に切れてしまう症状では前兆を感じることができます。

この前兆がわかれば、ライド先で切れてしまうトラブルの前に交換することもできるので、ぜひ頭の片隅に入れておいてください。

ワイヤーがほつれ始めるとロー側変速のタイミングがずれる

ワイヤーのほつれは、必ずロー側への変速不調で症状が出ます。

小さいギヤ(TOP側)への変速では症状は出ません。

一般的に変速の調子が悪い場合は、シフトレバーと変速機の同調がとれていないことなので、大きいギヤへの変速でも小さいギヤへの変速でもどちらでも不調の症状が出ます。

ワイヤーが切れる前兆では必ず、ロー側への変速不調のみが症状としてあらわれます。

理由を説明しますね。

ワイヤーは伸びたり縮んだりはしません。
「初期伸び」という言葉があるように、新品ワイヤーを組付けた時は少し伸びるのですが、実際はアウターワイヤーが縮むことでワイヤーが伸びたように感じるだけです。

ワイヤー自体はほぼ伸びることはありません。

ワイヤーが切れるということは、組付けから時間がある程度たっているハズなので「初期伸び」も考えられません。

しかし、ワイヤーがほつれると、ワイヤー自体が伸びてきます。

それは、ワイヤーはコヨリのように何本かのスチール線をヨって作られています。

らせん状にヨってあるので、力がかかると1本1本のワイヤーがお互いを締め付けて大きな力を受けることができるわけです。

しかし、そのらせん状のワイヤーが1本ずつ切れていくと、らせん状ではなく直線のワイヤー線になります。

今まで巻いてあったものをまっすぐにすると長さが変わりますよね。

これが、ワイヤーがほつれるとロー側での変速の調子が悪くなる原因です。

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シフトワイヤーを実際に外して点検する

【ワイヤーがほつれると長さが変わってロー側での変速不良がおきる】と、これはあくまでも理屈での話です。

実際に見てみましょう。

動画の最初は、変速不良ですが変速のタイミングで変速せず、1段分巻き上げてもチェーンは移動しません。

さらに巻き上げると、何段もまとまって変速してしまいます。

トップ側へは、巻き上げたワイヤーをリリースするだけなので不良はありません。

変速機の動きとチェーンの動きがまったく同調していません。

ワイヤーを抜いてみたら、予想通りの結果でした。

というか、あと1本だけで何とか動いてくれていたようです。

切れなくてよかった(笑)

残り1本でつながっていたワイヤー
危なかった!あと1本。

内装式ワイヤ―ではないので、交換も簡単だし耐久性も違います

STIは【SORA】です。

見てわかるようにワイヤーはハンドルに沿わず、触角のように外に出ています。

私はこのタイプが大好きです。

ワイヤーのメンテナンスがマジで簡単にできます。
5分もあればワイヤー交換できてしまいますから。

バーテープを巻きなおす必要もありません。

構造的にもワイヤーに対して優しいんですよね。

シフトワイヤーは、ほぼすべてのSTIにおいて、真横または真下からワイヤーを入れます。

入れたワイヤーは、ハンドルに沿わせるためにSTIの中で約90度に曲げてハンドル側に出てくることになります。

90度曲げられて出てくるということは、その部分で大きな摩擦が生まれます。
また、巻取り機構にも90度曲げられてクセの付いたワイヤーが入ってくるので擦れることになります。

一方、このSORAのように横から入ったものが、巻取り機構を介した後でもそのまま曲げることなくまっすぐに出ていく構造のものはワイヤーへの負担が小さくなります。

引きの軽さも、ワイヤーを曲げていないのでとても軽いというのも利点ですね。
フレームに対しても、緩やかなRで配置することが可能です。
全体的に摩擦の少ない組み方ができます。

今のシステムだと、擦れる箇所が多いので【ポリマーコート】などを使わないと軽くならないのはこういう擦れる箇所がハンドル側で多くなっているからです。

まとめ

ワイヤーが切れる前兆は「ほつれ」を感じ取ることで未然に防ぐことができます。

ロー側でのみ調子が悪く、トップ側では全く問題が無い症状はワイヤーが切れる前兆だと思ってください。

また、ワイヤーがほつれて切れ始めると、意外と早く切れてしまいます。

「切れる」ということがそもそもの不良で、少ないワイヤーに負担がかかっているので切れ始めるとすぐに交換しないといけません。

万が一ワイヤーが切れてしまうと、リヤの場合はトップ側での固定となるので、上りがあるとインナートップで頑張ることになります。

フロント側が切れるのは、インナー固定なので速度が出せない以外は影響はありません。

シマノが言うワイヤー交換の目安は【1年に一度はワイヤーを交換しましょう】ということです。

切れる前に早めに交換しておけば、ライド中のワイヤートラブルは回避できます。

早めのワイヤー交換で、トラブルのない楽しいライドができるように日ごろからのメンテをしておきましょう。

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