1インチ スレッドヘッドパーツ はJISとITAだけで選ぶな !スタックハイトも重要

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ヘッドパーツの企画はカーボンなどで主流の大径アヘッドと、1インチサイズのヘッドセットと大きく分けることができます。

カーボンやアルミフレームなどでは、上下異径サイズなどがあるので、かなり複雑になりますが、今回は【1インチ スレッドヘッドセット】について解説します。

1インチスレッドヘッドセットを選ぶときに、ナニに注意して購入すればいいのか?ということがわかっていただけると思います。

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1インチスレッドヘッドセットとは?

そもそもスレッドヘッドセットとは何かご存じでしょうか?

クロモリフレームで使われるヘッドセットが「1インチ」ヘッドセットとなります。

「スレッド」という言葉も聞きなれないですよね。
スレッドとは「ねじ式」という意味です。

「1インチスレッドヘッドセット」というのは「1インチサイズのネジの切ってあるフォークで使用するヘッドセット」という意味になります。

同じ1インチのヘッドセットでも、アヘッドというものも存在します。

「スレッド」ではなく「アヘッド」なので、ネジが切ってないものです。
カーボンフレームやアルミフレームと同じ構造で、フロントフォークは1インチのものを使っているということです。

【スレッド】はねじ式
【アヘッド】はねじが切ってないフォーク用と覚えておきましょう。

1インチスレッドヘッドセットは2種類 JISとITA

1インチスレッドヘッドセットは、2種類のものがあります。

JIS(ジス)規格のものとITA(イタリアン)規格のものです。どういう風に違うのか説明します。
少し数字が細かくなりますが、JISとITAは別のものになるので気を付けてください。

ヘッドセット外径
JIS 30.00㎜
ITA 30.20㎜

Fフォーク クラウンレース内径
JIS 27.00㎜
ITA 26.40㎜

ネジの規格も少し違うようですが、JISでもITAでも同じように使えます。

ネジ部(スレッド)に関して、教えていただいたので追記します。

スレッドの角度はJIS60°、ITA55°ですのでトップナット、上部玉当たりはJISのスレッドにはきつくなってしまいますので注意が必要です

そのため、スレッドもITAに切削が必要です

読者様より引用

ITAのヘッドチューブにJISのヘッドパーツはゆるくて使えませんし、JISのフォークにITAの下玉押しはきつくて入りません。

JIS規格のフレーム&フォークは、ヘッドチューブリーマーでITAの30.2㎜に広げ、フォークの玉押し部分を0.6㎜削って外径を小さくすれば、JISフレームはITA規格のフレームにすることができます。

逆のITA規格フレームをJIS規格にはできません。

1インチスレッドヘッドセットは規格とさらに「スタックハイト」も選択には重要

自分のフレームは1インチのJISだから【1インチスレッドヘッドパーツ JIS用】を買えばいいんだよね

それで間違いではないけど、スタックハイトも重要だよ

【スタックハイト】という言葉をご存じですか?

【スタックハイト】= 【組付け高さ】です。

つまり、組付けた時のヘッドパーツの高さということになります。

ヘッドセットのスタックハイト
ヘッドセットのスタックハイト

上の画像の、上側と下側を足した数値が【総スタックハイト】となります。

それぞれ上スタックハイトと、下スタックハイトという数値もヘッドセットを選ぶときは参考にします。

フレーム寸法からヘッドセットのスタックハイトを計算する

スタックハイトはノギスで外したヘッドセットの寸法を測れば数値として確認することができます。

しかし、意外と細かい数値を読むのも大変なので、自分のフレームで必要なヘッドセットのスタックハイトの算出方法をお教えします。

ヘッドチューブの長さと、フロントフォークの玉押し部分からスレッドのネジ部分の先端までの長さを測ります。

【フロントフォークのコラム部分の長さ - ヘッドチューブ長 = ヘッドセットのスタックハイト】ということになります。

私のフレームで計算してみましょう。

ヘッドチューブ長とコラムチューブ長
ヘッドチューブとフォークコラム長

このフレームのヘッド長は110㎜です。
フロントフォークのスレッド端部分までは143㎜。
143㎜ - 110mm = 33㎜ となります。

つまり、33㎜のスタックハイトのヘッドパーツじゃないとつきません。

下に上げた八田 スワンやタンゲレビンでは36㎜以上なので、ネジをかけることができなくなります。
実はこのスタックハイトはかなり短いものになります。

一般的なスレッドヘッドセットのスタックハイト

スレッドヘッドセットはたくさん種類があるので、それぞれを調べてご紹介することはできませんが、代表的なもの3種類のスタックハイトを参考までにご紹介します。

八田スワン 総スタックハイト 36㎜
上スタックハイト 24㎜
下スタックハイト 12㎜

タンゲ レビン 総スタックハイト 37.9㎜
上スタックハイト 25.5㎜
下スタックハイト 12.4㎜

ちょうどいいサイズのものがこれになります。

タンゲ レビンーCDS 総スタックハイト 33.2㎜
上スタックハイト 22.1㎜
下スタックハイト 11.2㎜

まとめ

スレッド式ヘッドパーツの種類と選び方を解説しました。

大きく分けて【JIS】と【ITA】の2つの規格があります。

それぞれ規格が違うので間違えないようにしてください。

また、少しわかりにくいですが、スタックハイト(組付け高さ)も気を付けなければなりません。

ヘッドパーツは自転車の舵を取る部品であるとともに、バランスをとるための大切な部品です。

定期的なメンテナンスを心がけて、調子が悪くなったら交換しましょう。

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