車検における光軸調整 ロービームで合わせるとハイビームが高くなる謎

ユーザー車検の難易度を上げるのが光軸調整です。
検査で不合格になる9割(私感です)が光軸が適合していないことです。

ここ数年の新車ではロービームで合わせるとハイビームが高すぎて、ハイビームで合わせるとロービームが低すぎるという車両が出てきています。

そんな車両の現実をお伝えします。

この記事でユーザー車検にもっていかれる方の光軸調整のお役に立てればとおもいます。

ロービームが不適合だと検査すらしてもらえない

平成10年9月1日以降に製造された車両はすれ違い灯(ロービーム)での測定で車検の検査を受けます。
それ以前に製造された車両は走行灯(ハイビーム)での検査です。

数年前にすれ違い灯(ロービーム)での検査となった時は、自動車整備業界がその測定方法に追いつかず検査ラインが大混雑していました。
検査ラインが混むので特例として、ロービームで検査に通らない場合はそれまでの検査方法であるハイビームでの検査で合格すればよかったんです。

平成30年6月からは、ロービームで基準の範囲内に光源がないと「ハイビームでの検査はしない」ということになっています。

(1)すれ違い用前照灯の計測において必ず右側及び左側の両方を計測します。
(2)(1)による計測の結果、不適合と表示された場合、次の1または2に該当するものに限り照射光線が他の交通を妨たげないものとして「計測困難な自動車」とみなして走行用前照灯を計測できるものとします。
*すれ違い前照灯のすべてが次に該当しない場合は、走行灯の計測は行いません。

軽自動車検査協会告知より

つまり、ロービームの光源が測定範囲内にない場合は光軸の検査は不適合となります。
光源が測定範囲内にあれば、ハイビームでの測定に切り替えてくれるという流れが今の光軸検査です。

カットラインやエルボー点の位置で判断
カットラインの範囲の指定
カットラインが出ない車両の場合
カットラインが出ない車両は光源の位置で判断

従来のハイビームで光軸を合わせるとロービームが不適合になる事案が発生

光軸を調整するのはヘッドライトテスタで合わせます。
ヘッドライトテスタを持っていないユーザー車検業者は、まず検査場のラインに入って検査結果から不合格だった場合に調整するという業者が多かったです。
しかし、これでは検査ラインが再検査で混むので、一日に3回しか検査ラインには入れなくなりました。

再検査になると残り2回の検査で合格しないと限定検査証を発行してもらって後日に再検査を別料金を払ってやらなければいけません。

私の場合はヘッドライトテスタを持っているのでヘッドライトでの再検査はないのですが、今のロービームであわせられるというテスタではありません。
ハイビーム用なのでロービームも一応見ますがハイビームで調整して検査ラインに入ります。

今まではハイビームであわせればロービームも基準値内に入っていました。
ですが、ここ最近の車ではロービームが基準値よりズレる事案が起きています。

ハイビームであわせるとロービームが低すぎて、ロービームであわせるとハイビームが高すぎます。

ロービームが低すぎる

画像を見ていただくとわかると思いますが、ヘッドライトのカットラインが中心のラインよりも下にあります。
これだとロービームは低すぎます。

カットラインとエルボー点
カットラインとエルボー点

ではハイビームはというと、左右と高さは少しずれていますが検査ラインに入る前には上下左右ともゼロ点であわせています。
画像のようにズレているのは走行したために少し反射板が動いたようです。
これでも光軸は高いのに、ロービームでは低いわけです。

ハイビームの光源の位置
ハイビームの光源の位置

ロービームを調整しました。
これでロービームでの検査は合格します。
が・・・、さらに下の画像を見てください。

カットラインとエルボー点を基準位置に
カットラインとエルボー点を合わせた

ハイビームでは上下のメーターが振り切るほど上を向いています。
これではハイビームでの検査は合格しません。

ロービームを合わせるとハイビームが狂う
ロービームが基準値にあるのにハイビームは基準値より外れる

ちなみにロービームの上下の測定範囲(合格の数値ではない)は基準点をゼロとして下に15㎝(10m前方の地点)上はゼロとなっています。
今回のこの車両は左が2㎝、右が1㎝下にズレていたらハイビームでの検査はできないという状態でした。

こういう車両ではロービームであわせるとハイビームは高すぎてハイビームの測定では不合格になります。

ハイビームが高すぎる

検査に合格したあとでロービームを基準値内にしておきました。

以前親しい知人の車の車検をやった時にロービームが少し低いことがあって、検査に合格したあとで「低いかもしれないから運転しにくかったら調整しなおす」といって納車したことがあります。
ハイビームでは基準値内です。

後日「やっぱり少し低すぎる」ということで光軸を上げました。
そのことがあるので、今回はロービームを基準値に上げたのが下の画像です。
10m前方で上に5㎝高い状態です。

これだと、検査でハイビームでは通りません。
あきらかに高すぎますね。

ロービームであわせられるならロービームであわせて検査に行けばいいんじゃね?

って思いますよね。
私も当然そうしたいのですが・・・。

この車両は新しい車なので光軸のカットラインがきれいに出ています。
このくらい出ていればスクリーンにあてただけで光軸を合わせることは可能です。

ヘッドライトがクモって黄ばんでる車を見たことがありませんか?
ああいったヘッドライトのクモリがあると、カットラインはスクリーンには映らないんです。
光が散るんですね。

なのでロービームでは合わせずにハイビームであわせます。
ハイビームにはカットラインはありません。
ロービームがダメでも検査してもらえればハイビームで合格できますからね。

先に書いたように検査ラインに入れるのは1日に3回までなので、できる限り一回で通したいです。
なので、ロービームがダメでもハイビームで検査してもらえるならハイビームで合格するという方法をとらないと、カットラインが見えず光源もどこにあるのかすらわからない車は時間ばかりかかってしまいます。

ロービームとハイビームの差がありすぎることを検査員に聞いてみた

「ハイビームであわせるとロービームが基準から外れ、ロービームであわせるとハイビームが基準から外れるんだが?」と聞いたところ、今の車では結構多くなっているということです。
どうすればいいのか?というと「ロービームを基準値内にするしかない」ということです。
まぁ、そうでしょうね(笑)

だけどヘッドライトのレンズがクモってきたら、合わせようがないんですけどね。
検査場のテスタでもカットラインが見えない車のために【光源】の位置で判断してハイビーム検査をしてるわけですから。

【注意】激安社外品の電球やHID・LEDでは車検は通らない

ヘッドライトはロービーム測定が基準です。

中華製のどこか分からない社外のヘッドライトバルブではカットラインが出ないものがあります。
しかも、HIDやLEDでは光源さえどこにあるのかわからないものが多くあります。

【車検対応】となっていても、車検には通らないと思ってください。
通ったらラッキーくらいでいいと思います。

必ず有名メーカーのものを取り付けるようにしてください。

LEDバルブ1.980円とか2.980円のHIDキットなどは【車検対応】となっていても通らないことが多くあります。

下の画像のライトは1.980円のLEDライトです。
まるでハイビームのような感じで広がっていますが、これがロービームです。
カットラインなんてどこにもないのがわかっていただけると思います。

安物LED のカットラインは全くない
安物LEDバルブは光が散るので車検は不可

また、980円くらいのハロゲンバルブなども同様です。
カットラインも出ませんし、クモっているヘッドライトに取り付けると光度すら出ないので車検には通りません。

こういった車両が入庫した場合は、ヘッドライトバルブをノーマルに戻して車検を受けるようにしています。

PIAAとかIPFとかのメーカーものが良いですよ。
有名メーカーのものは本当に車検対応しています。

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まとめ

ユーザーが車検で持ち込む場合、このヘッドライトの光軸が最難関だと思います。

必ずロービームで合わせて持ち込んでください。

そうでなければかなり悩まされることになると思います。

ヘッドライトのレンズがクモってしまって、カットラインが出ない場合はハイビームで合わせるしかないですが、ロービームで検査不可となった場合は検査員に今の光軸の高さを聞けば教えてもらえます。

また、車検場の近くにはテスター屋さんがあるので調整してもらった方が早いかもしれませんね。

とはいえ、ユーザー車検は経験値がある程度無いと不具合があった時の対処ができずに、かえって高いものになる可能性もあります。

出来れば専門の業者に任せた方が結果的に安く上がるはずです。

そもそもヘッドライトのレンズがポリカーボネイトになったのが大きな劣化ですね。
本当にあれだけはやめてもらいたい。

または、もっと紫外線に強くしてほしいと思います。
新車から乗っておられる方はメンテナンスをしっかりとやっておいた方がいいですよ。

ヘッドライトの劣化は車をボロく見せてしまいます。

こういうメンテナンスキットで保護してあげてください。
きれいなレンズは車格を上げます。

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