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【燃費悪化】原因はブレーキの引きずり パッドの動きが悪い場合の対処法

【あなたの車のブレーキは大丈夫ですか?】

ディスブレーキは時々【引きずり】といった症状を起こしてしまう場合があります。

引きずりとは【ディスクパッドの戻りが悪く、つねにブレーキがかかった状態】を言います。

引きずりがおこる原因は主に2つ。

  1. キャリパーピストンが戻らない
  2. ディスクパッドの動きが悪い

ピストンの動きが悪い場合は、運転していて『なんだか車が重い』感じがするのでわかることがありますが、パッドの戻りが悪い場合はわかりにくいです。

私たちプロでも運転していてわかりません。

ピストンの戻りが悪い場合の修理はブレーキのオーバーホール以外にありません。

ブレーキを分解し、キャリパーピストンやシールを交換します。

今回、ディスクパッドの戻りが悪い車両の修理をしたのでの修理の様子を紹介します。

ブレーキの修理は、知識と技術が必要になります。

修理は必ずプロに任せるようにしてください。

今回の記事を読んで点検すれば『ブレーキの引きずり』症状を見つけることができます。

ブレーキの引きずりを見つける方法

夏タイヤや冬タイヤに交換するとき、必ず点検してほしいのがブレーキパッドの残量です。

タイヤを外さないと見れない部分なので、タイヤ交換の時に点検してください。

ディスクパッドは片側で2枚、左右合計で4枚あります。

ディスクローターを2枚のパッドで挟んでブレーキをかけます。

基本的にこの2枚は同じ量で減ります。

じっさいには減り方に差はありますが、極端に2枚の減り方が違う場合は引きずりの可能性があります。

例えば片側が半分くらい残っているのに、もう一方はなくなっている場合などですね。

今回の場合とは違いますが、キャリパーピストンの戻りが悪い場合は左右のブレーキでディスクパッドの減り方に差が出ます。

左右同時にピストンが固着するなんてこともなくはないですが、ほとんどは片側のどちらかが固着します。

右側のディスクパッドがまだあるのに、左側がぜんぜん無いなんてときはピストンの固着も考えらえます。

タイヤの点検でディスクパッドの変摩耗を見つけた場合は、プロに点検してもらってください。

ディスクパッドの動きが悪い理由

ディスクパッドの動きが悪くなる原因
ディスクパッドの動きが悪くなる原因

ディスクブレーキは、ブレーキを踏むとブレーキパッドがディスクローターに押し付けられてブレーキが効きます。

ブレーキペダルを踏むのをやめると、ディスクパッドはローターから離れます。

ディスクブレーキの特徴は、ディスクパッドを戻すためのスプリングなどは使いません。

ブレーキを踏むのをやめるとディスクパッドはローターから自然と離れます。

ディスクパッドがローターから離れる時はパッドサポートの上でスライドします。

この時、スライドする動きが悪いと常にディスクローターに触れて走行抵抗になり燃費が悪くなります。

パッドの動きは掃除すれば直る

汚れがパッドの動きを邪魔する
汚れがパッドの動きを邪魔する

パッドの動きが悪い場合は、パッドの取り付け部分を掃除すれば直せます。

汚れを落とせばパッドの動きがよくなる
汚れを落とせばパッドの動きがよくなる

ディスクパッドは摩耗することでその役目を果たすわけですが、摩耗するということは摩耗粉が出ます。

パッドダストと言われている粉状になったものは、ブレーキの周りに付着します。

フロントホイールだけが真っ黒に汚れて洗車が大変になるのはパッドダストが原因です。

このパッドダストがディスクパッドの動きを悪くする原因なので、パッドを取り外して掃除すれば直すことができます。

リヤブレーキがディスクブレ―キの場合は特に注意

今回修理したのはリヤブレーキ。

フロントブレーキは異常ありません。

リヤブレーキはフロントブレーキに比べると、パッドの交換回数が少ないので汚れがたまったまま長期間メンテナンスされていないことが多いです。

フロントブレーキは5万キロから7万キロ走行で交換しますが、リヤブレーキは7万キロから13万キロくらいでフロントブレーキに比べて交換サイクルは長くなります。

もちろん、走り方によって摩耗量は変わりますよ。

高速道路ばかり走れば距離は伸びますが、ブレーキを踏むことが少なく、市街地走行が多ければブレーキをかける回数が増えるので摩耗は早くなります。

車検制度が変わってブレーキのメンテナンスをしなくなったことで引きずりが増えた

以前の車検制度では、ブレーキのメンテナンスは車検(2年)ごとに義務付けられていたので、固着や引きずりなどはかなりレアケースでした。

車検制度が変わって、ブレーキのメンテナンスが義務付けられなくなって、ピストンの固着やキャリパーの固着、パッドの固着など意外と多くあります。

ブレーキの異常は重大な事故につながるので、タイヤ交換の時には必ずブレーキパッドの点検をするようにしてください。

パッド残量でブレーキの異常を早く見つけることができますからね。

ちなみに、リヤブレーキがドラムブレーキの場合は見えないので点検することはできませんが、車検では必ず点検しているので大丈夫です。

ドラムブレーキは、スプリングで戻す構造なのでディスクブレーキのような引きずりはおきません。

昔は調整式だったので、調整不良だとドラムブレーキでも引きずりがおきていましたが、今のドラムブレーキは自動調整なので引きずりがおきるということはないはずです。

私自身、過去30年くらい、ドラムブレーキの引きずりを経験していません。

前置きが長くなりましたが修理していきましょう

フェードした形跡のあるパッド
フェードした形跡のあるパッド

この車両の引きずりを見つけたのは点検で見つけたブレーキパッドの状態からです。

画像のディスクパッドの端が白くなっているのがわかるでしょうか?

ディスクパッドは熱がかかると白くなって炭化した状態になります。

サーキット走行を経験している方はよくご存じかと思いますが、一般的に『フェード』と言われる状態ですね。

ディスクパッドには対応温度があって、設定温度以上になると摩材を固めている接着剤が燃えてガス状になります。

この状態をフェードと言いますが、一度でもフェードしたディスクパッドは画像のように白く炭化します。

つまり、このディスクパッドは高温になった形跡があるということになりますね。

リヤブレーキはフロントに対して制動力は弱く、高温になるようなことはないので白く炭化したこのパッドは明らかに異常です。

2枚のうち外側だけが摩耗しているので引きずりが疑われます。

原因は前に書いたように2つ。

覚えてますか?

  1. ピストンの固着
  2. ディスクパッドの固着   です。

とりあえず、パッドを外そうとすると、固着していてはずれませんでした。

普通は簡単に外すことができるので、この時点で原因は『ディスクパッドの固着』という判断になりますね。

もちろんピストンの固着の可能性もありますが、パッドを外すときにピストンを押し戻して動きが正常であることは確認しています。

パッドも摩耗して交換時期にきているので、新品に交換して組みつけていきます。

対向ピストンキャリパーの構造

パッドが差し込んであるのが対向ピストンキャリパー
パッドが差し込んであるのが対向ピストンキャリパー

今回のリヤブレーキキャリパーは対向2ポッドなので、キャリパーは固定されていて動かすことはできません。

対抗ピストンの場合、ディスクパッドはキャリパーに差し込むように取り付けられています。

パッドの抜け止めのピンを外して引き抜けばパッドは外れるはずですが、固着していて簡単には外せませんでした。

コジりながらなんとか取り外すと、固着の原因はキャリパーのサビでした。

パッドがスライドする部分が錆びて膨らみ、パッドを固着させていました。

さらに、パッドの摩耗粉もたっぷりと。

パッドがきちんと動くように、錆を落としてきれいに掃除して組付ければ修理は完了です。

スレッドコンパウンドかブレーキプロテクターか?

ワコーズ スレッドコンパウンド
ワコーズ スレッドコンパウンド

ディスクパッドの固着防止ケミカルには『スレッドコンパウンド』か『ブレーキプロテクター』を使います。

パッドのスライド部分に塗って固着を防ぐわけですが、どちらを使うべきでしょうか?

正解はどちらでもいいのですが、ブレーキプロテクターは粘度が高すぎて余計にパッドダストがたまる気がしたので、今回はスレッドコンパウンドを使いました。

『衝撃音』カキーン音が出る場合

トヨタ車は『カキーン音』という不快な異音がブレーキに出ることがあります。

カキーン音とは、前進 → 後退または後退 → 前進した時に『カキーン』と音がします。

この音の原因は、パッドサポートとディスクパッドの間のクリアランスが広いことによって、ディスクパッドが動くことで発生する音です。

このカキーン音の防止に優れているのがブレーキプロテクターです。

このカキーン音のために作られたのがブレーキプロテクターなんですよ。

もし、あなたの車からカキーン音がするのであればぜひ使ってみてください。

確実に異音が消えます(笑)

「いままでの苦労は何だったの」って絶対に思うから(笑)

カキーン音にはブレーキプロテクターがいいよ

ブレーキを踏むと出る「キーキー音」にも効果があるので、ブレーキの異音に悩まされている方にはこの一本です。

車検の時の基本的な整備

スライドピンのグリスアップ
スライドピンのグリスアップ

私の作業する車検整備ではブレーキキャリパーのグリスアップをしています。

フロントブレーキがシングルピストンの場合だけですが、キャリパーを取り外してスライドピンのグリスアップです。

シングルピストンの場合、スライドピンの固着でブレーキの引きずりをしてしまいます。

グリスが古くなって、キャリパーの動きが悪くなるんです。

車検ごとに古いグリスを取り除いて、新しいグリスに入れ換えることで固着防止ができます。

古いグリスをふき取って新しいグリスを
古いグリスをふき取って新しいグリスを

使用するグリスはワコーズの『スーパーシリコングリス』です。

これがいちばんいい。

安いシリコングリスとの差は、長期間使ったあとにわかります。

数年後に分解したパーツの状態は、ワコーズを使ったものの方が明らかにいい状態を保っています。

特に熱のかかるフロントブレーキのスライドピンは、スーパーシリコングリスのほうが長期間にわたって動きがなめらかです。

スーパーシリコングリスは低音から高温( -40度から280度 )まで対応しているので、非常に使いやすいです。

スーパーシリコングリスでスライドピンのグリスアップ
スーパーシリコングリスでスライドピンのグリスアップ

ブレーキの引きずりについてのまとめ

ブレーキの引きずりについて記事にしました。

ブレーキパッドの固着はメンテナンスのサイクルが長いリヤブレーキによくあります。

フロントブレーキパッドを2回交換でリヤブレーキパッドは1回交換といったサイクルになります。

ブレーキの引きずりは点検で見つけることができるので、タイヤ交換の時に点検してください。

片側だけ異常に摩耗している場合は引きずりの可能性があります。

ブレーキの引きずりは燃費が悪化します。

無駄な燃料代を使うとお財布に厳しいので、1年に一度はディスクパッドの残量を点検するようにしてください。

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