ロードバイクのパーツにおいて、消耗品の代表的なパーツが【バーテープ】です。
肌に直接触れるバーテープには材質や厚さなど、それぞれの好みが分かれるパーツです。
常に手に触れているので汚れることも多く、最低でも1年に一度は巻き換えたいパーツといえるでしょう。
バーテープを巻くことが苦手な方も多いので、動画でもポイントとなる部分を解説します。
バーテープは巻く方向がポイント
バーテープを巻くポイントは【巻く方向】にあります。
巻く方向以外にポイントは思いつかない(笑)
じゃぁ、どっちに巻けばいいか説明できる?
巻く方向がポイントなのですが、右側のハンドルではあなたの巻く方向はどっち巻きですか?
右巻き?(外側に向かって巻く方向)
左巻き?(内側に向かって巻く方向)
私の場合は【左巻き】になります。
ほとんどの方が左巻きになるかと思いますが、右巻きが間違いというわけではありません。
右巻きと左巻きの違いを解説
あなたは濡れたタオルをしぼる時どちらにネジって絞りますか?
私は親指方向にネジってしぼります。
人差し指方向にネジってしぼる方もいますね。
どちらでもやりやすいほうでいいのですが、タオルをしぼるたびにネジる方向が変わる方はいないはずです。
一定方向に必ずネジります。
このネジる方向にバーテープは巻いていきます。
つまり私の場合は、下ハンドルを握っているときは親指方向なので左巻きですし、上ハンドルを握っているときは外側から内側に巻いていきます。
タオルをしぼる方向が親指方向なので、どこを握っていても親指の方向に巻くことになります。
人差し指方向でタオルをしぼる方は、これとは逆方向になります。
巻く方向を決めなければならない理由を解説
ハンドルは力を入れて握る部分でもあります。
上り坂などでは、力を入れたくなくてもどうしても握りしめてしまいますよね。
その時に、力のかかる方向と逆方向に巻いていたらバーテープにはゆるむ方向に力をかけることになるわけです。
バーテープは使用している間はゆるむことがないようにしなければいけません。
走行中にバーテープがゆるむようなことがあると、ハンドルをさらに強く握ってしまって上半身がうまく使えなくなります。
右巻きでも左巻きでも、必ず力のかかる方向、つまり絞る方向にバーテープは巻くことになります。
巻き始めはステム側?それともバーエンド側?
ステム側から巻くと、バーエンド側と違って末端の固定用テープが必要なくなります。
バーエンドキャップで末端処理できるためです。
ステム側から巻いても間違いではありませんが、私はバーエンド側から巻きます。
過去ステム側から巻いていたこともありますが、ステム側から巻くとバーテープの端が重さのかかる方向からめくれてしまうので今ではやらなくなりました。
ステム側から巻くと、巻いてきたバーテープの下側に巻き重ねていくので、ブラケット部分などは力がかかる方向になってバーテープの端をめくってしまいます。
バーテープの端が上側にくることで滑り止めになる利点もあるので、夏場は上から巻いたりしていましたが、すぐに端がめくれるのでやらなくなりました。
バーテープに引っかかりが欲しい方はステム側から巻いてみるといいと思います。
バーテープの巻き方を解説
もっともスタンダードな巻き方になります。
バーエンド側から、親指方向に巻いていきます。
右ハンドルは左巻きで、左ハンドルは右巻きになります。
巻き始めのバーエンド部分はバーテープの半分くらいを1周ハンドルの外にはみ出させてから巻き始めます。
これはエンドキャップを差し込むときに、バーテープもハンドル内部に押し込むためです。
このやり方だと、バーエンド部分が厚くなってしまってダメな方は、カッターなどでハンドルの端に合わせて切ってしまいましょう。
エンド部分を1周巻いたら斜めに巻き始めます。
目安は、バーテープの1/3くらい重ねるカンジです。
ハンドルの R (曲がり部分)がきつくなればなるほど、バーテープの重なりは増えていきます。(1/2くらいになるはず)
巻き進めていくと、ブラケットの部分で巻くことができなくなります。
隙間ができますよね。
ここは、ブラケットの取り付けバンドを隠すだけバーテープの切れ端を使います。
私はこれを【下手隠し】と言っています。
下手隠しを使わずにまくこともできますが、バーテープの重なりが増えるのでブラケット部分だけ太くなることがあります。
下手隠しを使えばほぼ均等な太さで巻くことができるので【下手】と言われようとも使いましょう。
この方が簡単に巻くことができます。
下手隠しでブラケットバンドなどを隠してブラケットを一周して上ハンドルの巻く方向を決めます。
親指方向なのでハンドルの下側から上側に巻いていきます。
ストレート部分なので、バーテープの1/3をキープできるはずです。
バーテープを巻くときの便利アイテムは洗濯ばさみ
バーテープが巻き終わったら末端処理をしなければなりません。
しかし、その前にすべてキレイに巻けているか確認したいですよね。
手を離すとゆるんでしまうバーテープの固定に便利なのが洗濯ばさみです。
物干し竿ごとはさめる洗濯ばさみは、ハンドルをきれいに包み込むのでバーテープの固定には最適です。
巻き終わったら洗濯ばさみで固定して、ブラケット周りに隙間がないか確認しましょう。
巻いてすぐであればバーテープの両面テープもまだしっかりとハンドルについていないので剥がしてやり直しは可能です。
巻き方がきれいにできていたら末端の固定をします。
バーテープの端は斜めに切って固定するときれいに処理できます。
切る方向は、自転車の前側に立って外側から内側にハサミを入れます。
右ハンドルであれば左から右へ斜めに切ると末端ではまっすぐに巻き付けることができます。
左ハンドルであれば右から左へ斜めにハサミを入れますよ。
ビニールテープで固定しましょう。
ビニールテープで固定したら、さらにバーテープに付属している化粧テープでビニールテープを隠せば完成です。
もう一つのポイント【バーテープを巻く強さ】について
バーテープはゆるまないように巻く必要があります。
つまり、バーテープ自体が巻いている力で締まっていくことが望ましいわけです。
そのためにはバーテープを伸ばしながら巻く必要があります。
この時に「どのくらいの強さでのばせばいいのか?」と思いますよね。
バーテープによって伸びるものと伸びにくい材質のもがあるのでそのモノによるというのが答えになります。
おおむね、コルクタイプは伸ばすと切れやすいですし、途中で色の変えてある最近の流行りのバーテープは色の切り替え部分は接着なので強く引くと切れてしまうので注意しましょう。
両面テープ無しのバーテープを巻くには?
今回お預かりしているバーテープには、両面テープがついていませんでした。
こういうものは何度でも巻き直せるので、作業としては簡単ですが当然ゆるみやすくなります。
ゆるまないように巻くことが需要なので、力のかかる部分には両面テープを少し使って巻いていきます。
ストレート部分と巻き始めのバーエンド部分です。
使用する両面テープは、ゴルフのグリップ用を使います。
この両面テープは、水にも強く剥がすときもきれいにはがすことができるので私は愛用しています。
エンドキャップは必ずつける
巻き始めのエンド部分は、バーテープはハンドルより長くなっています。
この余った部分はエンドキャップと共にハンドル内部に押し込んで処理します。
エンドキャップが緩い時がありますが、そういった場合はエンドキャップに両面テープを巻いてハンドルのエンドに叩き込みましょう。
これで抜けることはなくなるはずです。
エンドキャップは必ず取り付けてください。
落車した時に、体に刺さることがあるのでエンドキャップレスは危険です。
まとめ
ロードバイクにおいて、消耗品の代表格である【バーテープの巻き方】を解説しました。
常に手に振れている大切な部品である上に、汗などで汚れやすいのもバーテープです。
交換頻度が最も高いパーツがバーテープです。
また、バーテープの消耗具合で乗り方のクセがわかります。
「ブラケット部分がやたら早く摩耗する」などは、ハンドルに荷重が乗りすぎていることになります。
バーテープも当然メンテナンスする必要があります。
洗車するときは、中性洗剤で汗などを洗い流しましょう。
今回使った両面テープ無しのバーテープで、両面テープを使わずに巻いた場合は外すことも可能です。
外して洗濯することもできるので、両面テープ無しのバーテープもお勧めです。
コメント