白金プラグになって【プラグ交換】なんて仕事がめっきり減りました。
なんせ「10万キロは交換しなくてもいい」とメーカーもいっている車もあるので、エンジン不調が無い限り外すこともあまりありません。
白金になる前の普通のプラグだと3〜5万キロで交換したり、キャブレターゆえにガソリンでカブってしまってエンジンがかからなくなることもよくあったんで、しょっちゅうプラグを外していたんですがね。
今はカブることなんてないし、プラグが原因でエンジンがかからないなんてこともありません。
よくあるのが、コイルがダメになってしまって、その点検の時にプラグの状態を確認するくらいで、通常の点検でプラグを外すこともなくなってきました。
今回、イグニッションコイルがダメになったということで【イグニッションコイル】と同時にプラグ交換をしました。
ところが、その車のプラグの対面幅は14㎜。
ほとんどのプラグは16㎜で、私の持っているソケットは16mm用なので使えません。
14㎜ならディープソケットでも何とかできそうですが、専用のプラグソケットを使わないとプラグホール内でトラブルになることもあるので慌てて用意しました。
14mmプラグ
用意したのはHONDAの【JF1】で使うスパークプラグ。
NGK 品番 LKAR7BRX11PS
対面幅14㎜です。
14mmなので、通常のソケットのディープを使えば交換はできそうですが、プラグホールが細くなっていると引っかかってソケットが抜けなくなるようなトラブルを避けるためにプラグソケットを用意しました。
プラグソケットは970円。
安いものです。
アマゾンで頼めば、翌日には入荷します。
プラグ交換には磁石付きプラグソケットを使いましょう
今回購入したのはTONEのプラグソケット。
プラグソケットは磁石がついているものがいいです。
安いものだとゴムでプラグをホールドしますが、ゴムは劣化すると保持をしにくくなります。
プラグは電極側からエンジンに差し込むので、保持が弱いと電極から落ちてしまいます。
電極が落としてつぶれると、隙間調整などしなくてはならなくなるので余計な仕事が増えます。
今の白金は、電極を調整する必要もないので、隙間調整で元に戻らないかもしれません。
高いプラグを落としてダメにするよりは磁石付きのものを使いましょう。
今回のTONEのプラグソケットは、磁力が強すぎるくらいシッカリと保持してくれました。
普通の使い方をしていれば、新品のプラグを落とすということは無いです。
安いですけど、仕事はしっかりできるのでおすすめです。
ミツビシのエンジンのプラグ交換は注意
今回はプラグの対面幅が14㎜だったので、もともと持っているソケットの対面幅が違うのですぐ気がついて注文することができましたが、ミツビシのエンジンは注意が必要です。
ミツビシは16㎜を使っていますが、普通のプラグソケットではプラグホールに入りません。
タペットカバーの一部がプラグホール内に出っ張っていて、ソケットを入れると抜けなくなってしまいます。
16㎜のプラグソケットをこれから用意するという方で、ミツビシを持っている方や、ミツビシのプラグ交換を予定している方はこちらのソケットを用意した方がいいです。 リンク
というか、16㎜のプラグソケットを買うなら、段付きのタイプを買っておきましょう。
普通の16㎜プラグでもミツビシでもどちらでも使えます。
ストレートタイプを買ってしまうと、段付きじゃないと入らないエンジンの時にまた用意しないといけなくなります。
「TONEは嫌だ」という方はKTCのこちらがおすすめ。
T型のプラグレンチは買わないようにしましょう。
ソケットとレンチ部分が一体になっているやつですね。
あれは外す時に力が入らないので、緩めることができないかもしれません。
プラグをナメてしまうと、外すのにかなり苦労しますから、しっかりしたものを使いましょう。
プラグの取り付け
プラグの取り付けは、締め付けトルクに注意してください。
NGKのサイトで詳しく説明されていますので参考にしてください。
締め付けすぎは良くありません。
シリンダーヘッドがアルミでできているために、締め付け過ぎるとプラグホールのネジ山を痛めてしまいます。
かといって緩いのもダメです。
エンジンが回っている間にプラグが外れます。
「締め付けすぎない」「ゆるすぎない」締め付けはトルクレンチが必要に思うかもしれませんが、プラグの取付でトルクレンチは必要ありません。
もちろんあればいいのですが、締め付けの角度で管理できます。
プラグは締め付けトルクよりも、締め付ける角度でも管理してるので、レンチを差し込んで回す角度が決まっています。
もちろんトルクでも管理できますが、トルクレンチがない方でも角度が分かれば大丈夫です。
今回のプラグは、ネジ径12mmなので15~20N・m(1.5~2.0kgf・m)が締め付けトルクです。
角度なら、新品ガスケットの場合1/2回転、中古ガスケットの場合1/8回転です。
ガスケットがシリンダーヘッドに当たったところから、ラチェットレンチのハンドルを新品なら1/2、中古ガスケットなら1/8回転ほど回せば適正な締め付けトルクになります。
ネジ山にはナニも塗らなくて良いのですが、私はカジり防止のためにスレッドコンパウンドを少量塗って組み付けています。
プラグのトラブル例
私の元に修理で入ってきたプラグの取り付けのトラブルは2つあります。
- ネジ部分の折損
- 絶縁体(碍子)の折損
ネジ部分の折損は、多分締め付けすぎですね。
完全に折れていたのではなく、ネジ部分に半分ほどクラックが入っていました。
クラックが入っていたことで緩んでいたので、簡単に取り外せたので大ごとにはならなかったです。
絶縁体が折れているものもあります。
プラグをとりはずすときに、なんだか違和感を感じて絶縁体を引っ張ったら折れていました。
こういうトラブルを防ぐには、適正な工具を使って適正な締め付けトルクで作業しましょう。
交換は軽自動車で6万キロ 普通車で10万キロが目安
白金プラグを使っている場合の交換の目安は
- 軽自動車 6万キロ
- 普通車 10万キロ が目安です。
軽自動車の方が交換サイクルが早いのは、エンジンの回転数が普通車より高いからです。
エンジンの回転数が高くなると、火花が出る時間が長くなるので摩耗もはやいということですね。
プラグ交換にはインテークマニホールドを外すとか、プラグにたどり着くまでに大きな作業が必要なエンジンもあるので、プロにまかした方がいいものもあります。
「白金プラグだから10万キロは大丈夫」は間違い
白金プラグなどを使ったプラグは10万キロで交換となっていたりしますが、白金を使っていても10万キロ交換というわけではありません。
電極は2つの電極の間で強い火花を出してしますが、この片側だけが白金というプラグもあります。
こういったプラグは、白金の方の摩耗は少ないですが、反対側は摩耗します。
長寿命なのは2つの電極が白金のものなので、片側だけ白金のものを使っている場合は交換サイクルが短いので注意してください。
今回使ったプラグは両方とも白金を使っているので、値段は高いけど高寿命のプラグです。
ガソリンエンジンの3要素
エンジンに必要な要素は3つあります。
これを【エンジンの3要素】と言います。
- 良い圧縮
- 良い混合気
- 良い火花
スパークプラグは【良い火花】の役目です。
火花が弱いと良い燃焼ができないので、燃費が悪くなったり、力が出なかったりします。
スパークプラグ交換 まとめ
スパークプラグはエンジンの3要素の一つ【良い火花】を出すためには必要なパーツです。
プラグの性能が上がり、点検も交換頻度も少なくなってきていますが、軽自動車で5万キロ。
普通車で10万キロ走っていたら、そろそろ交換です。
車によってはインテークマニホールドを外さないといけなかったりするものもあります。
プラグは自動車によって違うので、メーカーの適合票を見て、自分の車に適合したプラグをつけてください。
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