自動車はどのくらいの水位まで走れるのか?車内からの脱出は?水没車は廃車?

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また大雨による被害が発生しました。

被害にあわれた地域の方にはお見舞い申し上げます。
新型ウイルスの影響からボランティアが集まらず、作業量が増えることになるかと思いますがお体に気を付けてください。

河川の氾濫により、多くの家屋や車が水没したり流されたりして被害が出ています。

道路が冠水しているにもかかわらず、自動車で避難しようとしているのか、水をかき分けて走っている車の状況をTVで見ます。

自動車はどのくらいの水位まで走ることができると思いますか?

ホイールの半分くらいが限界です。
ドアまでの水位だとあきらめたほうがいいです。

限界水位はホイールの半分ですが、実際は1/3程度です。

ホイール1/2が限界だという理由を解説します。

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自動車は水中を走ることを想定していない

あたりまえですが自動車は潜水艦や船ではありません。

水中を走ることを想定して設計されていないので、冠水した道路に対応できません。

濡れた路面を走ること以上は想定外の使用方法となります。
とはいえ、ホイールの1/3程度であれば、問題なく走行することができます。

その理由は、1/3程度の高さまでは自動車の装備がほとんどないことが理由です。ブレーキが水に浸かってしまうので、走行するとブレーキが効きにくくなることはあっても自動車本体への影響はかなり少ないので大丈夫です。

ではホイールの1/2ではどうでしょうか?

ホイール1/2ではハブベアリングが浸水するのでNG

冠水した道路を走る車
冠水した道路を走る車

冠水した道路ではホイール1/3程度では問題ありませんが、1/2になると影響が出ます。

ホイールの中心部には【ハブベアリング】という回転軸があります。
ベアリングは水が入りにくい構造をしていますが【防水構造】ではありません。

水に浸かってしまうとベアリング内部に水が入り、ベアリングがサビたり内部のグリスが水と共に流れてしまうなどの影響が出ます。

また、この高さが車内への浸水を防ぐギリギリのラインなので、ホイール1/2が限界点だと思ってください。

マフラーの出口を基準にする場合もあります。
マフラーが水に浸かってしまうと排気ができないのでエンジンは停止します。

マフラーが浸かったままだとエンジンすらかかりません。

ハブベアリングの高さよりも、マフラーの出口が低い場合はマフラーの出口の高さが限界です。

いずれにしても冠水した道路を自動車で走るのは危険なのでやめましょう。

対向車のおこす波でエンジンが止まることもあるので、冠水した道路は通らないことが最良の判断だと思います。

万が一冠水した道路でエンジンが止まってしまったら

冠水した道路では自動車を使わないことが大前提ですが、万が一冠水した道路でエンジンが止まってしまった場合の対処法です。

浸水によってエンジンが止まったら、エンジンをかけようとせずすぐに窓を全開にします。
脱出ルートの確保です。

ドアが開けば、自動車から出て安全な場所に避難しましょう。
ドアの上2~30㎝まで水があるとドアは開きません。
その場合は窓から脱出します。

エンジンが止まってすぐ窓を開けるのは、電装部品が水に浸かって機能しなくなるからです。
パワーウインドウが機能しなくなると、車内からの脱出が困難になります。

万が一車内に閉じ込められたら

浸水状態で車内に閉じ込められることが最も危険です。

車内に水が入ってくるまでには時間がかかりますが、自動車は浮いてしまうので流される危険があります。

河川の氾濫では、本流に流されるとほぼ助かることはできないでしょう。

「閉じ込められたらガラスを割る」と簡単に考えるかもしれませんが、自動車のガラスは簡単には割れません。

フロントガラスを割るということはあきらめましょう。

合わせガラスなので、ヒビが入るだけで外に出ることは無理です。

ガラスを割って脱出するならサイドガラスを割って脱出します。

ただし、手で叩いても絶対に割れません。
脱出用のハンマーを装備していれば、すぐに割ることができますがほとんどそういったものを装備している方はいないはずです。

自動車ガラスは手では割れませんが、釘などの鋭利なものであれば意外と簡単に割ることができます。(ドライバーがあれば簡単に割れます)
とは言え、そういったものも車内にあるものではないので、落ち着いてヘッドレストを抜いてください。

シートについている枕部分です。

引き抜けば女性でも抜くことができます。

引き抜いたらシートに刺さっている金属の棒をドアとガラスの間に5㎝くらい入れて、手前に思いっきり引けばガラスは割れます。

これは外からでも同じなので、水没車の中に人が閉じ込められている場合は、車外から同じようにガラスの隙間に入れて割って救出してください。

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水没してしまった車は修理できるのか?

水没車両
水没車両

水没した車は修理が可能なのでしょうか?

答えは「No」です。

車内に水が入ってしまった場合、フロア部分だけであれば車内の掃除だけで再生は可能です。

ではどうなれば修理ができなくなるかというと、シートの座面まで水に浸かると修理できません。

この時点で保険では全損扱いになります。

水没車の場合は外装は大丈夫なので、費用をかければ完全に水没していても修理はできますが現実的ではないですよね。

水没車の修理が難しい理由

私も何台か水没車の修理をやった経験がありますが、非常に時間がかかって修理後はトラブルの連続になるケースが多いです。

なにが難しいかというと【配線】です。

水に浸かった配線は被覆の中まで水が入ってしまいます。
水に濡れた配線は時間がたつとサビて抵抗を持つようになります。

こいつが厄介で燃えるんですよ(笑)

また、リレーなどは分解できないので内部に入った砂とかサビなどでショートします。
電装関係は前兆なく突然機能停止します。

配線をぜんぶ交換し、セルモーターやオルタネーター、車内にあるパワーウインドウやエアコンのブロアモーターなどもすべて交換となると廃車の選択しかなくなるのが現状です。

水没車を修理して販売する悪い業者もいるので注意

中古車市場で【水没車】というものがあるそうです。
修理して【水没車】ということを告知したうえで安く販売するものだそうです。

中古車オークションではきちんと告知して、買う側が納得していれば商談は成立するわけですが、最終的に店頭に並べた時に告知がないものが以前はありました。

業者同士のオークションでは【水没車】として安く取引をし、ユーザーへの販売の時はそれを告知せず通常価格で売るわけです。

今はそういった悪徳業者は排除されていないとおもいますが、現実にそういった車を見たことがあります。

見分ける方法はたくさんありますが、まずはカーペットの隙間にやたら粒子の細かい泥がたまっているものとか、シートを叩くと砂埃が出てくるとかですね。

私が見つけたものは、エンジンコンピューターの内部に泥が入っていました(笑)
あきらかですね(笑)

調子が悪くなって修理に入った車両だったのですが、点検していくとそういったものに出くわします。

水没を防ぐために危ないと思ったら高台に移動を

家は動かせないので浸水を防ぐことはできませんが、自動車は移動することができます。

大雨で危険な状態であれば、動かせるうちに高台へ移動させましょう。
もちろん交通の邪魔にならない場所なのはもちろん、他人の土地に勝手におくなどをしてはいけません。

立体駐車場などがあれば、費用が掛かってでも利用しましょう。

洪水で流された車両が道路に放置されたりしています。
処理するのは所有者の責任なので、レッカーなどの手配をしなければならなくなります。

流された車が他人の家や敷地にあった場合、移動するのは所有者です。
自宅に流れ着いた他人の車を勝手に動かすということには壁があります。
水没車であっても、乱雑な扱いはできません。
所有者がわかれば移動してもらい、わからなければ警察に連絡しましょう。

『どうせ廃車だろう』とユニックなどで吊ってしまって車体にダメージを与えてしまっては『修理して乗る予定だった』と言いがかりをつけられる可能性もあります。

自宅の敷地内で、水没が免れない場合は自動車はあきらめてドアを開けておきましょう。
車内に水が入れば流れにくくなります。

まとめ

冠水した道路で自動車はどこまで走れるか? 水没した車両は直せるのか?ということを記事にしました。

ホイール1/3程度であれば走ることはできますが、できるだけ自動車は使わないようにしましょう。

水没車の修理は可能ですが、リスクが大きすぎるのであきらめましょう。

車内に閉じ込められることのないように、窓を開けて脱出できるようにします。
万が一閉じ込められたら、ヘッドレストなどの鋭利なものでガラスを割ります。

洪水が予想される場合は、事前に自動車だけ移動させましょう。

自動車を自宅であきらめる場合はドアを開けて、流されないようにした方が後の処分が楽です。

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