シマノ 3500シリーズのSORAクランクです。
味気ないシルバーなのでカスタム塗装しました。
ホログラム塗装 プリズムシャインです。
ロードバイクにオリジナルの個性を出すカスタム塗装
あまりにも味気ないシマノクランクのSORAをプリズム塗装しました。
塗料などプロが使っているものなので一般の方がこの塗装をするのは少しむつかしいかもしれません。
今ではコンプレッサや塗装用のガンの価格も下がってるのでもしやってみたい方は参考になさってください。
プリズム塗装とは
プリズムシャインはホログラム的な色になります。
光の角度によってメタリックの色が変化する塗色になります。
オリジナル色を強くするためにクランク塗装をする
シマノSORA(FC-3400シリーズ)はシマノの中でもグレード的には低く、コンポはすべてシルバーでの塗装となっています。
この当時のコンポでアルマイトなのはティアグラ(4500シリーズ)からです。
シルバーアルマイトと比べると塗装は見た目のグレードがグッと下がります。
色を塗ってしまえば少しは高級感が出てくれるかと思ってカスタム塗装しました。
塗装準備 用意するもの
- サンドペーパー(水研ぎ用)
- ワックスオフ(シリコンオフ)
- 塗装用スプレーガン
- ベース色(今回は【黒】)
- クリアー
- 硬化剤
- 希釈用シンナー
- プリズムシャイン(クリアに混ぜて使用)
下地を作る
この部分が塗装では最も大切な部分なので、塗装されるときは手を抜かずにきちんと下地を作るようにしましょう。
塗料のノリが悪い
弾いてしまうなどの不具合がのちに出てきます。
今回は『剥離』作業はしません。
剥離をするほど下地が荒れてないので剥離せずに元色から下地を作って塗装していきます。
スチールフレームなどの金属フレームでは必ず剥離します。
アシ付け
アシ付け作業をやるのは、上から塗っていく塗料を下地に喰い込ませて塗料の付きをよくするために行います。
ツルツルのところに色を塗るとめくれてしまうイメージと、ザラザラのところに色を塗るとはがれにくいイメージです。
クランクの軸部分やペダルねじ部分にグリスなどがついています。
まずはこの油脂をきれいにしましょう。
ウエスで拭いて強力な洗剤で洗うなどして落とします。
残ってるとこの後の水研ぎで油分が広がってしまいます。
#600 のサンドペーパーで水研ぎします。
【#600】はペーパーの番手です。
数字が大きくなるほど細かい粒度になるので細かく削れます。
#320とかだとペーパーの跡が塗装後に浮き出てしまうので#600程度がいいですね。
#800とかでも大丈夫ですが、私はアシ付けは#600でやっています。
塗装する部分全体をしっかりとペーパーで研いでいきます。
目安としては艶のある部分は研げてないので、光にあてるなどして隅っこなど点検しながらアシ付けしていってください。
脱脂する
脱脂は塗装面の脂分をきれいに落とす工程です。
油の上には塗料がくっつかないですよね。
油分をきれいに落として塗料をくっつける下地を作りましょう。
使うものはワックスオフというものを使います。
ホームセンターでも売っていますので入手性はいいはずです。
シリコンオフという名称のものもありますが同じものです。
ステッカーなどを貼る場合でもワックスオフで拭いてから貼るとはがれにくいので意外とよく使います。
ハンドルのバーテープを巻く前にも私はよく使っています。
塗装を傷めないので使用用途は広いです。
きれいなウエスにワックスオフをたっぷりとつけて全体をふき取ってください。
その後ワックスオフをふき取るように別に用意したウエスでふき取ります。
ワックスオフの工程は2回くらいやった方がいいかもしれません。
この間は油分のあるものは触らないようにしましょう。
うっかり拭き終わったところにつけてしまいますよ。
ベース色を塗る
ベース色と硬化剤は10:1で混合し、希釈用シンナーで気温に合わせてベース色を作ります。
プリズムシャインはホログラム的な色合いなのでベースは 黒 を使います。
黒にもいろいろあったりしますが、ベース色の黒なので他の色は混ざっていません。
クリアーであとから艶を出すのでこの時点で艶を出す必要はないです。
塗りムラが無いようにしっかりと着色します。
明るいところに持って出て太陽光で透かすなどして確認します。
蛍光灯などの人工の明かりよりは太陽光の方が確認しやすいです。
塗り終わったら乾燥させます。
硬化剤が入ってるので缶スプレーと違い乾燥するまでの時間は意外と早いです。
触ることはできませんが、気温によっては1時間くらいで次の工程に入れます。
プリズムシャインを塗る
クリアー塗料にプリズムシャインを混ぜて塗っていきます。
クリアーも硬化剤は10:1の混合比です。
希釈用シンナーは気温によって使う場合と使わない場合もあります。
今回はプリズムシャインの原液を20%混合でやっています。
ギラギラ感を出したければ濃く、さりげなくキラキラさせる場合は薄くします。
今回は『さりげなく』しました。
クリアー塗料は柔らかくタレやすいのでタレないように神経を使いながら塗っていきます。
艶を出す目的ではないのでここで艶を出す必要はありません。
均等にプリズムシャインを乗せていく感じで塗っていきます。
上から塗装ミストをふりかけるカンジですね。
一か所に集中することなく希望の輝き色を確認しながら時々太陽光で確認します。
塗り終わったらまた乾燥です。
あと一息で完成ですよ。
クリアーを塗る
クリアーに対して硬化剤は10:1です。
希釈用シンナーは気温によって使い分けます。
いよいよ仕上げです。
このクリアーは艶を出すのが目的なので艶が出るようにベッタリした感じで塗っていきます。
塗った状態で艶が出るような塗り方です。
この塗り方だとかなりの確率でタレるので十分注意ですね。
タレても修正はできますが、かなり手間がかかるので気をつけましょう。
厚塗りする必要はありません。
艶を出せばいいので薄くて大丈夫です。
しっかり乾燥させて完成です。
万が一タレた場合は、#1000くらいのペーパーでタレた部分を水研ぎし#2000番くらいまで順番に番手をあげて研ぎます。
その後、コンパウンドで磨けばきれいに仕上がります。
まとめ
アシ付けをして下地を作る。
ベース色の黒を塗る(塗り残し注意)
プリズムシャインを混合したクリアーを塗る
艶を出すためのクリアーを塗る
今回は特別な塗色なので、ホームセンターでの缶スプレー塗装ではできないものですが、塗装の基本は下地です。
アシ付けをしっかりして、ワックスオフで脱脂をきちんとすればあとはタレないように色を塗っていけばいいですね。
缶スプレーは硬化するのではなくシンナーが乾くことによって固まります。
一工程あたりの乾燥時間が長くなるので早まった作業はやめましょう。
二度塗りとか、はやる気持ちはわかりますが、乾燥時間をしっかりとらないことが失敗の原因です。
特に気温の低い冬は注意です。
ポリッシュ仕上げでオリジナリティを出したい方はこちら ↓
コメント