あなたのロードバイクは、安定したブレーキングはできますか?
ブレーキングの時に、ハンドルに振動が伝わってきませんか?
こういった症状はヘッドが原因の場合がほとんどです。
じつは私のロードバイクのヘッドパーツにクラックが入っていました。
先日から、ヘッド調整を何度やってもいいアタリが出なかったんです。
よ~~く見てみたら、ヘッドパーツにクラックを発見。
ヘッドは、走行するうえでとても大切な部分なので早めに気がついてよかったです。
ヘッドの不良はこんな症状 自転車のパーツでは最重要パーツ
走ることや曲がることのすべてに無駄のない構造の自転車において、ひとつひとつの部品が大切な役割を持っています。
その中で、走ることにおいても、曲がることにおいても重要なパーツがヘッドパーツです。
ヘッドパーツの不良によって、どういったことがおこるとおもいますか?
ヘッド不良はペダリングにも大きな影響を与えているということをご存じでしょうか?
走行における大きな影響 ヘッドがきつい状態
意外だと思われるかもしれませんが、ヘッドパーツの不良によって、ペダリングに大きな影響があらわれます。
ヘッドとペダルは別構造だから関係なさそうだけどな~
ヘッドの動きが悪いと自転車が重く感じるようになります。
さらに、ヘッドの動きが悪いことによって、上半身がうまく使えずにペダリングがスムーズにできなくなります。
上記の症状は、実際に私が体験しているので間違いのない事実です。
解説しますね。
あなたは自転車に乗っているとき、上半身は動きませんか?
動きますよね。
足を上下させてペダリングしていれば、重心は左右に動いています
左右に動く重心のバランスをとるために上半身を使っています。
歩くときにも、左右の足を交互に前に出し、片足立ちしている瞬間には上半身でバランスをとっていますよね。
それと同じことを自転車の上でもやっているんです。
歩いてるときの両手は自由に動くので、上半身がうまく使えます。
自転車の場合はどうでしょうか?
ハンドルを持っているので、両手は固定しています。
固定された両手を動かしてバランスを取るためにヘッドが動くことが必要になります。
自転車に乗っているときに、人は微妙にハンドルを左右に動かしています。
徒歩の時に手を振って歩くのと同じと考えてください。
ヘッドの動きが悪くなると、上半身の動きが悪くなるのでバランスがとりづらくなります。
動かないヘッドを、バランスをとるために頑張って動かそうとするので自転車が重く感じるようになるんです。
歩くときに手を動かさないと歩きにくい(笑)
ペダルも非常に重く感じるようになります。
バランスをとらなければならないので、左右の足を上下させると上半身も動きます。
上半身の動きをヘッドパーツが邪魔をしていると、足の上下がしにくくなります。
これによって、ペダリングがうまくできずいつものギヤでも「なんだか重く感じる」状態になります。
自転車に乗るうえで、上半身は自由に動かせる状態じゃなければなりません。
上半身を自由に動かすためには、ヘッドパーツはスムーズに動かなければならないわけです。
制動時とコーナリング時における影響 ヘッドが緩い状態
ペダリングが重くなるというのは【ヘッドパーツを締めすぎている】などで起こる症状です。
では【ヘッドパーツが動きすぎる】とどういったことがおこるでしょうか?
制動時にフロント周りが安定しないことで多くの方は気がつくと思います。
自転車でもオートバイでも、車でも止まる時には前輪の役割が大きいというのはご存じですよね。
制動力では6:4 とか 7:3 とか言われています。
大きい数字が前輪です。
自転車の場合、前輪を支えているのはフロントフォークです。
そのフロントフォークとフレーム本体との接続部分にあるのがヘッドベアリングです。
ヘッドベアリングにガタがある状態(動きが制限されていない)の場合、ブレーキをかけるとハンドルにガタガタという振動が伝わってきます。
ブレーキをかけていない時は、体重で押さえつけているのでガタガタしませんが、ブレーキをかけるとガタガタと暴れ出すのがヘッドのガタが大きい場合です。
コーナリング時でも、ヘッドが動いてしまうとフォークの位置が微妙に変わるので、思ったラインを通ることができなくなります。
コーナリングが不安定になるのでとても危険です。
特に高速コーナーで大きくラインを外すこともあるので、ヘッドのガタを放置しておくのは危険です。
ヘッドパーツのクラックにおける症状
私の自転車はヘッドパーツにクラックが入ったことによるヘッド不良です。
緩いわけでもきついわけでもなくよく気がついたね
始めの症状は【ガタ】があったからです。
久しぶりに動かす自転車だったので「しまう前にヘッドをゆるめたまま調整してなかったのか?」と思っていました。
すぐに調整しました。
しかし、調整してもブレーキング時にヘッドのガタを感じるようになります。
走行中やコーナリング時では異常はありません。
停止時もガタはありません。
ブレーキング時だけに症状が出るので、さらにヘッド調整をしましたがそれでもダメ。
「なんでかな~?」とヘッドの下ワンにグリスが線状についているのに気がつきます。
ふき取ると・・・クラック発見!となったわけです。
他はきれいなのに、一か所だけにグリスがにじんでいるのはあきらかにおかしいので気がつきました。
カーボンフレームの場合は、ヘッドパーツではなくヘッド自体が割れることがある
私の場合は、スチールフレームなのでヘッド―パーツが圧入されています。
ヘッド自体が割れることもありますが、ラグで組まれていればよほど大きな衝撃でもない限りは割れることはありません。
カーボンフレームでは、ベアリングを受けるのはフレーム本体となります。
路面からの衝撃は、ベアリングが受けますが、ベアリングはフレーム本体に取り付けられています。
ベアリングの衝撃はフレームで受けているのとほぼ同じなので、ヘッド部分のカーボンにクラックが入ることがあります。
カーボンのクラックは非常にわかりにくいので、洗車などの時にはよく点検するようにした方がいいです。
まとめ
ヘッドパーツの不良における症状を記事にしました。
動きが重くても軽すぎてもいい状態ではありません。
重い場合は、自転車やペダリングが重く感じます。
動きが大きくガタがある状態では、ブレーキング時やコーナリングの時に不安定になるので特に注意が必要です。
ヘッドパーツは路面からの衝撃を受けているので、メンテナンスにかなり気を使う部分です。
最近ではシールドベアリングを使っているので、かなりメンテナンスフリーになってきたとはいえ点検は必ずしなければなりません。
見落とされがちなヘッドパーツですが、走行におけるパーツでは最重要パーツだと私は思っています。
定期的に点検して、上半身がうまく使える動きにしてあげることで楽に速く走ることができるのもヘッドパーツの役目だということを覚えておいてください。
そして、ヘッドパーツはチェーンなどと同じく消耗品なので、定期的なメンテナンス交換が必要です。
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