シマノSPDペダルをメタルグリスでオーバーホール

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メタルグリスをBBに使ってみたところ、かなり好印象だったのでSPDペダルのグリスアップ(オーバーホール)をしました。

いままではワコーズのウレアグリスの#1を使っていたのですが、あきらかにメタルグリスの方が回転が軽いです。

メタルグリスはグリスアップ後の初期回転がかなり軽いので、オーバーホールしてすぐでも気持ちのいい回転になります。

ペダルのオーバーホールは小さい鋼球をたくさん使っているので、神経使うし面倒な部分もありますが、ペダルは体に触れている部品なのできちんとメンテナンスして気持ちよく回してたいですね。

分解に慣れていない方にはオーバーホールはお勧めしませんが、分解しなくてもグリスアップすることができるので、自信のない方でも簡単にメンテナンスすることができます。

ぜひ、いま入っているグリスを【ベルハンマー メタルグリス】に入れ換えて使ってみてください。

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アルテグラ以下のグレードのベアリング構造はほぼ同じ

シマノのペダルのすべてはカップ&コーン式なので、同じような構造をしています。

デュラエースは少し違いますが、デュラエースタイプとその他の2種類の構造だと思っても間違いないです。

一度経験しておけばシマノのペダルはメンテナンスをすることができるようになるので、ぜひ挑戦してみてください。

SPDペダルをオーバーホール

今回のペダルはSPDのA520です。

A520のペダルシャフトをペダル本体から外すには専用工具が必要になるので用意してください。

【TL-PD40】

この工具がないと外すことができません。

ウォーターポンププライヤーでもつかむことはできますが、樹脂製なのでプライヤーを使うと崩れます。

初めてメンテナンスする時は、かなり固くしまっているのでPD40を回せる大きなスパナ(モンキーレンチ)が必要になります。

作業は必ず屋内でトレーの上で作業してください。

鋼球はかなり小さいので、屋内でも転がってしまうと見つけることは困難です。

さらにカップ&コーンを分解するには10㎜と7㎜のスパナが必要になります。

玉当たり調整ができない方や、自信のない方はこの時点で洗浄しグリスアップをしてペダルに戻せば作業は完了です。

ただし、グリスが変わると玉当たりも変わることがあるということも、頭に入れておいてください。

ロックナットは7mmのナットです。

ベアリングを押さえているのは10mmのナットになっています。

スリーブの上下にベアリングの鋼球があります。

上下とも同じ数をつかっているので、間違えることはありません。

シャフトやカップ、鋼球を洗ってカップ側にグリスをノリがわりに塗って鋼球を並べて組み付けてください。

ピンセットがあると作業がやりやすいです。

メタルグリスは比較的柔らかいグリスなので、取り扱いはシリンジが便利です。

玉あたりの調整がけっこう難しい

今まで何度もオーバーホールしてきましたが、いちどで納得できる玉あたりを出せたことがありません。

なので、ハブベアリングよりも時間がかかります。

玉あたり調整の流れは・・・

  1. シャフト単体で調整
  2. ペダルにシャフトを組み付けて玉あたりを点検
  3. ペダルをクランクにつけて玉あたりを点検

シャフト単体で玉あたりが出たとしても、ペダルにつけるとガタが出たり回転が重かったりします。

その度にシャフトを抜いて再調整。

「できた!」と思っても、クランクにつけるとガタが出たり回転が重かったりします。

これを繰り返すのでかなり時間と手間がかかる作業になります。

これが、私が頼まれてもやりたくない理由です。

時間ばかりかかる作業なので、工賃をもらうとしても時間工賃が合いません。

片側2.000円、一台分4.000円では時間工賃としては安すぎます。

最低でも片側3.000円〜4,000円くらいの工賃だとしても、それなら新品と買い換えた方がいいです。

つまり、ペダルのオーバーホールは工賃を払うのはコスパが悪いです。

とはいえ、オーバーホールしたペダルは新品とは比較にならないくらい軽く回るので、ぜひ自分でもできるよう挑戦してみてください。

ベアリング部分の分解を省略したグリスアップだけなら、TL-PD40さえあれば作業はカンタンです。

また、TL-PD40を使わないアルテグラ(PD-R8000)でも、スパナがあれば作業できるのでさらに気軽にメンテナンスができます。

デュラエースのペダルは別格

デュラエースのペダルの回転は他のペダルと比べて別格です。

メンテナンスして長く使うのであればデュラエースを強くお勧めします。

構造も、材質も、各部のサイズも違います。

資金に余裕があるなら間違いなくデュラエースにしておきましょう。

常に足にくっついている部品で1分間に80回転も回しているんですから、軽さと回転は重要です。

メタルグリス

メタルグリスを使うと、グリス感の無さに驚きます。

グリスは馴染むまで回転が重いのですが、メタルグリスはグリスを感じない回転をします。

私はどちらかといえば、グリスを感じながら回したいタイプなのですが、メタルグリスの軽い回転も好きです。

グリスを感じない軽い回転はいいのですが、音が出るのが気になる方は普通のグリスを使った方が良さそうです。

もっとも、音がするくらい高速で回すことができれば・・・ですが。

グリス切れでシャフトが折れる?

SNSでシマノの「ペダルシャフトが折れた」という投稿を見ました。

ペダルシャフトが折れるとは思えないのですが、画像を見る限りベアリングのいちで折れているので、原因はメンテナンス不足だと思われます。

グリス切れで鋼球がシャフトを傷つけて摩耗し、クラックが入って折れたのではないかと。

なかなか折れるということはないと思いますが、潤滑ができていないとこういう事例もあるので、定期的なメンテナンスは必要です。

シャフト交換でパワーメーター導入できる

シマノのペダルの構造がアルテグラ以下は同じなので、アルテグラや105、それ以下のグレードでもパワーメーターの導入が可能になります。

作業はシャフトの交換だけです。

SPD‐SLのみ対応となっているので、SPDペダルではできないようですが、比較的安価で両足計測できるパワーメーターを取り入れることができます。

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