【ロードスターレストア企画】シャーシブラックで下回りを保護 塩害対策

記事内に広告が含まれています。

燃料タンクをおろすのにリヤのメンバーを降ろしました。

デフをおろすことはあっても、リヤメンバーを降ろすことなどなかなかない作業です。
リヤメンバーの上側というのは普段洗えないし、雨天走行中に路面の水で流されることもないので汚れや砂が乗ったままになっています。

このロードスターを動くようにした後はどういう流れになるのか全くの未定ですが、普段メンテナンスできない部分はできるうちにやっておこうと思います。

今回は、リヤメンバーの上側にシャーシブラックを塗って保護しておこうと思います。

シャーシブラックとは?
さらには煙害における対策についても少しお話しておこうと思います。

スポンサーリンク

シャーシブラックってナニ?

シャーシブラックとシャーシクリアーと塩害スプレー
シャーシブラックとシャーシクリアーと塩害スプレー

車の見えてる部分は洗車したりWAXかけたりしてメンテナンスしますよね。
では見えない下回りはメンテナンスしていますか?

まぁ、してないというかできないですよね。
できる部分は、タイヤ交換した時にタイヤハウスの中を洗うとかでしょうか。

下回りには車検などの時に、シャーシブラックという塗料を塗ることがあります。
自動車の下回りに特化した塗料で、成分もボディ表面に塗るものとは違うのが特徴です。

下回りに求められる性能に特化しているので、見た目の色などは特に車種によって変える必要はありません。
なので、2種類の色を各メーカーは発売しています。

名前の通りの【ブラック】と【クリアー】です。

ブラックを主に使いますが、クリアーはどこに使うのか?というとフェンダーの中に使います。

フェンダーの中もブラックで構わないと私は思いますが、嫌うお客様もいらっしゃいます。

基本的には、フェンダー内にはシャーシブラックもクリアーも塗らないようにしています。
フェンダー内は、跳ね上げた雨水で汚れますが、逆に雨水で汚れが流されるのであまりサビることがないからです。
タイヤで砂を跳ね上げるので、跳ね上げられた砂でシャーシブラックも剥げてきます。
剥げてしまうのであまり意味がないともいえます。

下のアマゾンのシャーシブラックの価格は、私が部品屋から仕入れているものとはメーカーが違いますが、価格では圧倒的にアマゾンのものが安いです。
マジかっ!
今度からアマゾンで買うわ。

過去には車検での必須整備としてシャーシブラックは存在していた

シャーシブラックを塗る前の状態
シャーシブラックを塗る前の状態

シャーシブラックは何十年か前までは、車検整備の必須項目になっていました。
車検に入庫した車は、高圧スチームで下回りを洗浄後にシャーシブラックの塗装をします。
最後に下回りの点検をした検査員によって、点検部分を黄色のペンキでマークして「点検済み箇所」とする流れになっていました。

下回りのボルトやナットに黄色のペンキがついていたことを覚えていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。
点検済みがあの黄色のマークです。
乗用車ではやらなくなりましたが、大型トラックなどでは今でもやっているかもしれませんね。

シャーシブラックは体に悪い

シャーシブラック
シャーシブラックできれいになった

シャーシブラックの塗装は完全防備でやるのが常識でした。
外装の塗装も当然マスクなどはつけますが、シャーシブラックは特に体に悪いとされていました。

健康と環境への配慮から、最近では水性になったので昔のようなことはないかもしれません。
現在でも油性のシャーシブラックは販売しています。
私は油性を主に使います。

乾燥時間が早いのは油性で少し安いですからね。

ちなみに油性シャーシブラックの成分がこちらです。

トルエン
キシレン
エチルベンゼン
ピッチ
石油系樹脂
カーボン

体に悪そうでしょ(笑)

シャーシブラック塗装はかなり適当です

シャーシブラックは、かなり大雑把な作業になります。
手を抜くわけではないのですが、きれいに塗装する必要はありません。

塗り忘れや塗りムラがなく、必要な場所だけに塗って不必要な場所に塗らなければいいのがシャーシブラックです。

外装の塗装のように、ムラがあったりツヤがなかったりなど気にすることはありません。
塗りすぎてタレても見えない場所なので大丈夫です。

ただ気を付けるのは「外装につかないようにすること」です。
シャーシブラックは密着性がかなりいいので、外装につくと取れません。
水性ならすぐに吹けばいいですが油性はマズイです。

リフトで上げて作業するので、作業対象車両の外装につくことはまずありませんが、ミストが工場にあるほかの車につくようなことがあると最悪なので気を付けて作業しなければなりません。

密着性は高いシャーシブラックだけど耐久性は低め

シャーシブラックの特徴はとにかく密着性にあります。
下地を作らなくても、サビの上からも塗れますし、ホコリとか汚れの上からでも濡れます。

下地を作ってないので耐久性はかなり低いです。
外装のように、下地を作って塗れば普通に耐久性はありますが、下地を作ることはほぼ不可能なので定期的に剥げたところを塗り足す必要もあります。

シャーシブラックって必要?

今の道路事情から考えてほぼ必要ありません。

昔は、砂利道など道路事情がかなり悪かったので飛び石による傷から守る目的で塗ってたりしました。
先にも書きましたが、整備工場の利益の一つであるので2年ごとの車検では【必須】ということで塗ってた経緯もあります。

ただ「本当に要らないのか?」と言われると【塩害】から守る意味でシャーシブラックは必要です。

雪の降らない地方にお住まいの方には関係ない塩害ですが、雪が降る地方では下回りには塩害によるダメージは大きいです。

融雪剤による塩害から守るためにシャーシブラックは必要ですが、シャーシブラックよりも【塩害ガード】の方をお勧めします。

塩害ガードは密着力がケタ違いの樹脂系塗料

ワコーズの塩害スプレー
ワコーズの塩害スプレー

塩化カルシウムによる【塩害】に特化した特殊樹脂塗料の『塩害ガード』は、煙害に悩むユーザーには最適な商品なのでおすすめします。

シャーシブラックと違って、塗料ではなく樹脂なので塗膜が厚くかなり強い塗料です。

縫った面は割れることがないので、剥げにくい特徴があります。
フェンダーなどは砂を巻き上げるので剥げますけど、下回りではシャーシブラックの耐久性の比ではありません。

シャーシブラックと同様に、外装には絶対につけないようにマスキングをして作業します。
シャーシブラックであれば、外装についたとしても取る手段はありますが、ワコーズの塩害防止塗料は取ることができません。

作業はマスキングなどが必要なために手軽にできるものではないですが、作業できれば塩害から車両を守ることができます。

まとめ

今の道路事情ではシャーシブラックはさほど必要ではありません。

泥や砂利が存在しないので車両の下回りに傷がつくということがなくなっているからです。

しかし、雪の降る地方ではシャーシブラックはやらないよりやった方がいいです。
しかも、新車で下回りがきれいなうちの方が効果は高いですね。

距離を乗らない車などもできればシャーシブラックで保護しておくといいと思います。
あまり走らない車は下回りについたホコリやサビに湿気がたまってサビてしまうことがあります。

降雪地帯で塩化カルシウムを道路にまく地域では【シャーシブラック】または【塩害ガード】で出来る限り下回りの保護をするようにしましょう。

コメント