【車検】ヘッドライト検査方法が変わる 高額車検になるかも

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ついに車検のヘッドライト検査が変わります。

変わるといっても、検査自体は今までと変わりませんが、暫定措置が撤廃されます。

ヘッドライトのクモリや反射板のクモリなど、光量が足りない場合はヘッドライト交換になる可能性もあります。

「車検に出したら高額な請求がきた」

とか

「車検の見積もりを取ったら高すぎてビックリした」

みたいなこともおきるかもしれません。

ヘッドライトは、壊れない限り交換することはありませんでしたが、これからは車検での交換部品になることも予想されます。

車検のヘッドライト検査がどのようになるのか解説します。

また、車検に出すときにやっておいておいた方がいいことにも触れておきましょう。

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車検のヘッドライト検査

ヘッドライト検査と聞くと、ライトがつくのか?といった検査だと思っている方もいると思いますが、光の量(光量)や光の向き(光軸)を検査するものです。

光軸がズレていたり、光量が足りなくて暗くなっていてもほとんどの方はそのことに気がつきません。

ライトはいきなり暗くなるのではなく、じょじょに暗くなっていくので気がつきにくく「こんなもの」と思っている方がほとんどです。

光軸にしても同じで、ぶつけたりしない限りいきなり違うところを照らすようなこともありません。

ヘッドライトの検査においては、ハイビームで検査をしていましたが、約5年前からロービーム(すれ違い灯)での検査にかわりました。

ハイビームからの検査からロービームだけの検査になったときの検査場の混乱はすごかったです。

整備工場のテスタではハイビームで調整してくるので、ロービームの光軸があってなかったり、レンズが曇っていてカットラインが判別できずに不合格になる車が続出。

しかも、車検台数が一年でいちばん多くなる3月だったので、時間内にラインに入れない業者もたくさんいました。

検査に通らなければ【再検査】で再び並ぶので、検査台数は想定以上の数になります。

混乱を避けるために【暫定措置】として今の検査方法になりました。

暫定措置の解除が今回のヘッドライトの検査になります。

不合格になる車は?

  1. 光量が足りない
  2. 光軸がズレている
  3. カットラインが出ていない

検査内容は今までと変わりありませんが、3のカットラインに暫定措置が与えられていました。

ヘッドライトのロービームは、上方向を照らさないように光をカットするラインがあります。

壁などを照らしてもらうとわかりますが、上方向と下方向にきれいに分かれています。

このラインをカットラインといいます。

ヘッドライトテスタは、このカットラインで上下左右の位置を判断します。

カットラインをテスタが見つけられないと『不合格』になるわけです。

暫定措置の間は、カットラインが見つけられない場合はハイビームで再検査してくれます。

ハイビームで合格すればヘッドライトの検査は合格になるので、今までは不合格になったといった車両の経験はありません。

カットラインが出ない原因は【ヘッドライトの劣化】がほとんどです。

あなたの車のヘッドライトはクモっていませんか?

私が車検で預かった車の多くはカットラインが出ていないものが多かったです。

2/3くらいはダメでしたね。

その場合は、レンズを磨いて対処していました。

ただ、磨いてもカットラインが出ない車もたくさんあります。

レンズの内側がクモっていたり、反射板の汚れが原因だったり。

もちろん検査は不合格になります。

そういった場合でも暫定措があるので車検は合格します。

いままでは合格していても、新しい検査方法では不合格になるので、ヘッドライトを分解してきれいにするか、交換するしかありません。

車検前にユーザーがやっておくこと

ヘッドライトが暗いからと、バルブ(電球)をLEDやHID、社外品のハロゲンバルブに交換している方は、車検に出す前にノーマルに戻しておきましょう。

バルブを交換しているヘッドライトは、車検に通らない車があります。

LEDバルブもかなり安くなっているので、純正のバルブから交換している方も多くいます。

まず間違いなく言えるのは、数千円で買えるLEDバルブは車検に通らないと思ってください。

このくらい高価なライトバルブなら安心かもしれませんが。

とはいえ「車検対応品」と書かれていても中華性はほとんどが通らないと思ってください。

メーカー品であっても、車検に通るとは言い切れません。

メーカー品のテスト車両があなたの車と同じとは限らないからです。

新品のヘッドライトでテストして「車検対応」と言われても、クモったライトや反射板ではラインが出るとは言えないからです。

もちろんHIDでも同じです。

とりあえず、車検に出す前に純正に戻して出しましょう。

ノーマルを車に積んでおくというのもやめた方がいいと思います。

私はバルブの取り換えくらいは無料でやっていましたが、他の整備工場が無料でやってくれるとは思いません。

また、バルブが積んでない場合は、ノーマルバルブと交換されて部品代や工賃を請求されることもあります。

そうならないためにバルブは交換しておきましょう。

さらに、ヘッドライトの表面がクモっているようであれば、磨いて出した方がいいと思います。

「クモリで車検に通らない」ので、車屋としては工賃を請求しやすくなります。

ちなみに、私がヘッドライトレンズを磨くのに使っていたものは「ピカール」です。

ネットでは虫よけスプレーを使うとかいう情報もありますが、ピカールがいちばんよかったですね。

ヘッドライトのメンテナンス

クモらせないために、ヘッドライトは必ずメンテナンスしておいた方がいいです。

クモってからだと、磨いても車検に通らなくなることもあります。

反射板は手のほどこしようがないですが、レンズのクモリはメンテナンスで防ぐことができます。

メンテナンスの方法はとにかく【磨く】しかありません。

磨いていけば表面のコーティングが薄くなるので、コーティング剤を塗って劣化を防ぎましょう。

ヘッドライトが真っ白にクモってしまった車は、磨いても車検には通らないと思ってください。

そういった車を何台も車検に通していますが、カットラインはまず出ません。

そうならないために、ヘッドライトのメンテナンスをしておきましょう。

新しい検査方法は令和6年8月から

新しい検査方法が始まるのは令和6年8月からです。

それまでは暫定措置が適用されるので、今と変わりはありません。

7月31日までに車検を通しておけば、つぎの車検まではヘッドライトはそのままでOKです。

ヘッドライト交換っていくらかかるの?

ヘッドライト交換になる車も出てくるでしょう。

いくらくらいかかるのか?

気になりますよね。

なにも特殊な装置がついていないヘッドライトで2万円くらいからでしょう。

左右交換になるので2倍ですね。

最近の車には、ライトを自動で上下させるものや、左右に動かすものもあります。

高いものでは片側が数十万円のものもあります。

指定工場だったら・・・

ビッグモーターじゃないけど、指定工場であればヘッドライト検査の不正はできます。

カットラインが出ていなくても【合格】させることは可能です。

違法ですけどね。

ヘッドライト交換で数十万円なんてなかなか請求できないですよね。

「とりあえず今回は合格させておいて、つぎの車検では交換が必要だから車の買い替えを勧めておこう」って、けっこう良いセールストークになると思いませんか。

ですが、これをやっちゃうと指定の取り消しとか、とんでもないペナルティをくらうことになるので絶対にやりません。

いまはビッグモーターでなどで整備の不正が話題になっているのでなおさらです。

車検に出すときに「なんとか通して」というのを期待しないようにしてください。

検査でダメなものはダメです。

まとめ

車検検査のヘッドライトテストの暫定措置が解除されます。

ヘッドライト検査が厳しくなるので、ユーザー側にも費用負担が増える可能性があります。

対象となる車両は

  • 初年度登録が平成10年9月以降の車

平成10年9月より前に製造された車は今回の変更は関係ありません。

光軸と光量が基準値にあれば合格します。

ヘッドライト電球を交換している車は注意してください。

メーカーものでも通らないことがあります。

また、HIDなどに改造してあるものなどで、元に戻せないような場合も元に戻せるようにしておいた方がいいと思います。

車検までにヘッドライトの点検をしておきましょう。

あなたの車のヘッドライトはカットラインがきれいにでていますか?

いちど壁を照らして確認してみてください。

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