ヘッドライトのメンテナンスでは市販のコーティング剤を使うのが一般的です。
昔はクリア塗装をしていたのですが、コーティング剤が市販されてからはやっていません。
最近ユーチューブなどで「ヘッドライトのクリア塗装」というのをよく見るようになりました。
ひょっとして流行ってるんですかね。
2液性のウレタン缶スプレーを使えばアマチュアでもできますが、私は塗装でのコーティングはおすすめしません。
作業が複雑で、マスキングなどもなれていないとクリア塗料がボディについてしまいます。
塗装に慣れている方ならやってみてもいいと思いますが、慣れていないかたは簡単ではないのでコーティング剤を使ったメンテナンスをおすすめします。
クリア塗料で塗装してみたので手順などを参考にしてみてください。
![](https://kizna.xyz/wp-content/uploads/2022/11/DSCN6813-side-3.jpg)
マスキングをするかライトを外すか
![作業前に外すのかマスキングをするのか?](https://kizna.xyz/wp-content/uploads/2022/11/DSCN6813.jpg)
クリア塗装をするので、塗りたくない箇所に塗料がつくのを防がなければなりません。
そのためにマスキングをするわけですが、ヘッドライトとボディとの境目のマスキングは慣れていないとうまくできていないこともあります。
また、スプレーでの塗装は意外なところまで飛んで付着することがあります。
ヘッドライト周りだけでなく、フロントガラスまでマスキングした方がいいでしょう。
マスキングは意外と大変なので、ヘッドライトが簡単に外せるなら外した方がいいです。
今回は簡単に外すことができる車種なので外して作業します。
「外す」「マスキングをする」このどちらかができない方は作業はやめた方がいいです。
サンドペーパーで水研ぎ
![#2000で水研ぎしたヘッドライト](https://kizna.xyz/wp-content/uploads/2022/11/DSCN6817.jpg)
塗装の第一段階はサンドペーパーで水研ぎをします。
これをやらないとクリアを拭いても、クモったままでツヤだけが出るヘッドライトになります。
サンドペーパーは600番から2000番まで用意します。
小さい番手がよく削ることができるので、まずは600番から水研ぎしていきます。
♯600 が終わったら ♯800 と番手をあげていって、サンドペーパーの目を細かく消していきます。
♯1000 くらいでもクリアをぬれば傷は消えますが、♯1500 まではやった方がいいでしょう。
水研ぎが終わったらきれいに洗って乾燥させます。
シリコンオフで脱脂
塗装の前には必ず脱脂します。
パーツクリーナーやシンナーは使ってはダメですよ。
使うのはシリコンオフです。
これをやらないと油分が残っていてクリア塗料をはじいてしまいます。
シリコンオフは静電気も防いでくれるので、塗装面にホコリがのることも防いでくれます。
きれいなウエスでしっかりと脱脂してください。
いよいよ塗装
![一度目の塗装](https://kizna.xyz/wp-content/uploads/2022/11/DSCN68181.jpg)
脱脂が終わったらクリア塗装をします。
クリア塗料は柔らかい塗料なので慎重に塗らなければなりません。
一度に多く塗ってしまうとタレてしまうので、薄く何回かに分けて塗っていきます。
一回目はクリアがはじかないかを見る意味で、薄く軽くふいてください。
ここではじいてしまったら、いちど完全に乾燥させてペーパーで研ぎなおしをします。
塗料がはじかなければ本格的に塗装に入ります。
塗装は最低でも3回は塗った方がいいですね。
下の画像は4回塗ったライトです。
![4回塗りました](https://kizna.xyz/wp-content/uploads/2022/11/DSCN68244.jpg)
2液性のウレタン塗料は、硬化剤が入っているので乾燥はかなり早いです。
2液性のウレタン塗料は放っておけば硬化して固まってしまいます。
使い切りタイプなので、保管はできません。
湿度の高い日はやめた方がいい
塗装の大敵は湿度です。
湿度の高い日は塗装に向いていません。
雨の日や梅雨時の作業はさけた方がいいです。
クリアが白っぽくなることがあります。
夏は溶剤の匂いで虫がよくよってきます。
塗装面に着地されることもあるので、夏は湿度と虫に注意しましょう。
もちろん「雨」にも注意です。
塗装が終わっても24時間は水に濡らすことはできません。
雨や夜露にも濡らすことは厳禁です。
失敗したら
人間のやることなので失敗もあります。
ヘッドライトのクリア塗装で失敗したらどうすればいいでしょう。
答えは「全部取る」です。
もちろん剥離剤もシンナーも使うことができません。
ヘッドライトを溶かしてしまいますからね。
なので、サンドペーパーで削り落とすことになります。
表面が凸凹したり、少しタレたくらいなら♯1500番くらいからペーパーをかけて最後にコンパウンドで仕上げればきれいになります。
ワックスオフでの脱脂が不十分で、はじいてしまったら全部やり直すことにもなります。
まとめ
![クリア塗装の仕上がり](https://kizna.xyz/wp-content/uploads/2022/11/DSCN6827.jpg)
ヘッドライトのクリア塗装をやってみたので作業手順を紹介しました。
どうですか?
できそうですか?
面倒くさいし、ある程度のテクニックが必要なのは言うまでもありません。
ユーチューブなどで作業している方は、私も含めて経験者なので簡単そうに言いますが、塗装経験もない方がポリカーボネイトにクリア塗装をするのはハードルが高いと思います。
やはりおすすめは、ヘッドライトのコーティング剤でのメンテナンスのほうがアマチュアには失敗が無くていいと思います。
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