【チューブレスチューブラー】TUFOの構造 初心者が最も使いやすいチューブラータイヤ S33Pro

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ロードバイクのタイヤでチューブラータイヤというものがあります。
ロード乗りの間では「面倒くさい」「取り付けが難しい」など、チューブラータイヤを使うハードルは非常に高いというイメージです。

しかし、実際に初めて使った方の感想は「思ったよりも難しくない」「クリンチャーの方が面倒くさい」という意見があるのも事実です。 中でも「取り付けが面倒くさい」という部分がハードルを高くしている一番の要因なのではないかと思います。

チューブラーのタイヤメーカーはたくさんありますが、今回はチェコ製の【TUFO(テュフォ)】というメーカーに注目して解説していきます。 チューブラー初心者にとって、TUFOのタイヤが最も使いやすいタイヤだと思うので、構造など使いやすい理由も含めて「TUFOなら使える」と思っていただけると思います。

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TUFOのチューブラーは【チューブレス】

TUFOが使いやすい理由はチューブレス構造にあります。 初心者が難しいと感じる取り付けがチューブレス構造によって簡単になっています。

それは、センター出し作業です。 チューブラーの場合、専用リムの上に接着剤(セメント)または専用の両面テープ(チューブラーテープ)で貼りつけます。 クリンチャーのようにタイヤをはめるのではなく接着するので、タイヤがリムにどういう状態で貼りついているのかがとても重要です。

これを一般的には『センター出し』と言っています。 リムの中心にタイヤの中心を合わせて貼りつけるのがチューブラータイヤのセンター出しです。

センターを出すことにチューブラー初心者の方は「難しい」と言われますが『TUFO』はセンター出しの作業がほぼ不要というくらい簡単にセンターが出ます(テープ使用の場合)

チューブラーは単体でエアーを入れると裏返ってしまう特性があって、リムの上にのせても横に回転しようとします。 TUFOはエアーを入れても真っすぐな状態を保持してくれるので、リムにのせてエアーを入れるとほぼセンターが出ます。

TUFOはチューブレスチューブラーです。チューブレスだから真っすぐな状態を維持してくれるんですね。さらに、タイヤの縫い目が無いシームレス構造なのでタイヤの変形がほぼなく、真っすぐな状態を維持してくれます。そういった理由から、初心者のセンター出しはチューブレスチューブラーのTUFOがお勧めです。

TUFOのS33Pro をカットして断面を検証する

TUFOのチューブレス構造
TUFOのチューブレス構造
内側にはチューブが貼り付けられています
内側にはチューブが貼り付けられています 汚れはシーラントが固まったもの

使用しなくなった『TUFO S33Pro』があるので切ってみました。構造がよく理解できます。
汚れているのはシーラントが固まったものです。


余談ですが、チューブレスレディなどシーラントを入れていると経年でこういう状態になります。シーラントは数か月ごとに補充またはタイヤを外して交換しないとダメです。


S33Proはトレッドの下にパンクベルトはないタイプなので3層構造です。

内側から、1層目はエアーの保持層(チューブと思ってください)、2層目がチューブラータイヤのケース、3層目のいちばん外側にトレッドゴムとなります。 リムに貼る部分には通称『フンドシ』という布のベルトがありますが、ふんどしは省略しています。

チューブレスと言っても、空気の保持層が無いとエアー漏れします。 カットモデルを見ていただければわかりますが、チューブがタイヤのケースに貼りつけてあります。 
※ クリンチャーチューブレスではチューブではなくコーティングを保持層にしています。

一般的なチューブラー ヴィットリアのコルサのカットモデルも参考に載せておきます。チューブはラテックスチューブがはいっていました。内側からチューブ保護のコットン、タイヤケース・パンクベルト・トレッドの5層構造(チューブも含む)になっています。

ヴィットリア・コルサの断面
ヴィットリア・コルサの断面
コットンでチューブの張り付きを防ぐ
コットンでチューブの張り付きを防ぐ

チューブとタイヤの張り付きを防ぐためにケースの内側にコットンがあるのがチューブタイプの特徴です。

チューブラーでチューブレス構造をしているのはTUFOだけなので、初心者の方はまずはTUFOから使ってみられるといいと思います。

S33Proは硬質な乗り心地でパンクしにくい

TUFOの中ではS33Proが最も廉価版のタイヤになります。3.500円前後で売られているので、この点でも初心者の方にはお勧めします。
海外通販でも価格が変わらないので国内でお買い求めいただく方がいいと思います。

乗り心地や転がりに関しては、廉価版なので良いとは言えません。転がりはクリンチャータイヤと比較するとほぼ変わらないレベルです。ハイエンドチューブラーに比べると転がらないといったレベルなので、クリンチャーユーザーは十分に満足できると思います。

パンクに非常に強いタイヤなので、初心者の方やロングライドで使うチューブラーとしては最適だと思います。

私が使っていた8年間でパンクは一度もありません。 小石などはすべて弾き飛ばすくらいの丈夫なトレッドなのでパンクの心配はほぼしなくていいと思います(パンクしないわけではありません)

チューブレスチューブラーなので、非常にコンパクトに入りたためるのでスペアタイヤとして携行するのにも非常に便利なタイヤです。

チューブラーホイールを持っていないあなたに

この記事を読んでいるあなたはクリンチャータイヤを使っていらっしゃいますよね。そうであれば、チューブラーホイールは持っていないですよね。

チューブラーホイールは価格が高いものが多いですから、その点でもチューブラーユーザーが増えない要因だと思います。ですがこれからご紹介するホイールなら比較的安くチューブラーが試せるのでおすすめです。

Prime – BlackEdition 38 カーボンチューブラーホイールセット

海外通販でおなじみの【Wiggle】のオリジナルホイールセットの『Prime』です。価格が安く評判もいいホイールセットです。38㎜ハイトのリムを使っても前後重量は1300gを切った軽量ホイールです。

重量はなんと1283g!

フロント 555g リヤ 728g 前後重量 1283g

ヒルクライムでも十分戦闘力になるホイールです。

レースにも実践投入されています。

Vitus プロサイクリングチームによりテストされ、レースで使用されたカーボンチューブラーホイールセットです。サイクリングに真剣に取り組むアマチュアライダーやプロライダーにお勧めです。

Wiggle 商品サイトより引用

25㎜幅のワイドリムでスポークはCTを使うというこだわりようのホイールなので、よくある中華とは少し違うホイールセットです。私のホイールも、私が組むホイールもすべてDTスポークを使っています。

このBlackEdition 38ホイールセットは、今回で廃番になる予定だそうです。そのために40%OFFの破格の値段での販売です。

廃番になったとしても、ベースは手組ホイールなのでメンテナンスは問題ないです。セットの中にスペアスポークとニップルも含まれています。

ハブのベアリングも一般で市販されているものだあったり、Wiggleの方でも補修パーツとして販売しています。メーカー完組みホイールよりメンテナンス性の良いホイールです。

チューブラータイヤのスペアタイヤに最適なS33Pro

TUFOのS33Proは、スペアタイヤとして携行する場合も非常に便利です。 チューブレスなので折りたたむと非常にコンパクトにたためます。 ヴィットリアやコンチネンタルの2/3くらいの大きさになります。

しかも、価格も安いですしパンクのリスクがかなり少ないタイヤなので「スペアがまたパンクした」というようなことはほぼないと思います。

スペアタイヤに一押しのタイヤはS33Proです。

TUFOはチューブラー初心者やロードバイク初心者にもっとも最適なタイヤ

チューブラー初心者の不安は『取り付けの難易度』『パンクの不安』だと思います。 その不安を小さくしてくれるのがTUFOというタイヤです。

ロードバイクに何年か乗って『一度チューブラーも使ってみたい』と思われたらTUFOのラインナップから選んでみてください。

ベテランライダーであればS33Proはおすすめしません。 乗り心地が硬質でかといってそれほど転がりのいいタイヤではないからです。

S3LiteはTUFOの中でも評判がいいのでお勧めです。価格も6千円前後なので手ごろ感もあります。

チューブラータイヤの超変化球 チューブラークリンチャー

TUFOは世界で『TUFOだけしか作っていない』タイヤがあります。チューブラークリンチャーです。
購入されるときは気をつけてください。私も間違えそうになったことがあります。

「チューブラーを気軽に試してみたい」という方にむけたタイヤがチューブラークリンチャーです。クリンチャーリムに取り付けることができるチューブラーという超変化球のタイヤです。

チューブラークリンチャーには欠点が多くあっておすすめはできません。

チューブレス構造のためにパンク修理はシーラントでのみ可能。
シーラントで空気漏れが止まらない場合、チューブを入れることはできないので、チューブラーと同じようにタイヤを交換する必要がある。
タイヤが重い

あまりお勧めはしませんが、クリンチャーリムでチューブラーが使えるのはTUFOの【チューブラークリンチャー】だけです。

『チューブラーってどんなの?』ってお試しにはいいかもしれませんが、チューブラー派からすると「やめとけ」というタイヤですね(笑)
『人と同じタイヤが使いたくない』という方はチューブラークリンチャーなら、絶対に人とカブることはないはずです。

また使いたいと思うタイヤなのか?

デメリットのようなことも書いていますが「あなたはまた使おうと思うか?」と聞かれれば『Yes』です。チューブラータイヤでロングライドをしたいのに、クリンチャーを選択してしまう理由がパンクの回数です。

スペアタイヤを1本しか持っていないので、パンク修理は一度限りとなります。S33Pro であればパンクリスクはかなり小さくなることを8年使って実感しているのでチューブラーでのロングライドではクリンチャーよりも安心感があります。

まとめ

TUFOのチューブラー S33Pro をご紹介しました。

高性能タイヤとは言えませんが、チューブラー初心者がはじめて使うチューブラーとしては最高の商品だと思います。

センター出しが簡単で、パンクしにくい、耐久性もあり価格も安い。
価格が安いものはほかにもありますが、パンクリスクやセンター出しの難易度などS33Proにはかないません。

チューブラーはクリンチャーと比較して圧倒的に安全です。
ホイールも交換しないといけませんが、安全に投資すると思えば安いものだと思います。

ぜひチューブラーを使ってみてください。

S33Pro なら、取り付けで苦労することはないはずです。

S33Proはおすすめです。

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