セルフサービスのガソリンスタンドが増えています。
ガソリンスタンドの30%くらいがセルフ式と言われていますが、体感としては50%を超えているのでは?と思います。
セルフ式のガソリンスタンドが認可されたのは1998年4月。
もう23年も前になるんですね。
あなたはセルフ式を利用していますか?それともフルサービスですか?
私はセルフ以外で入れることはありません。
セルフの方が安いですから(笑)
ガソリンは危険物なので『怖い』という方もいると思います。
間違った取り扱いをしなければ、ガソリンは怖くありません。
セルフ式ガソリンスタンドを利用するための注意を記事にします。
給油の裏技も紹介です。
セルフ式ガソリンスタンドを使うメリット
1. 余計なものを売りつけられない
フルサービスのガソリンスタンドを使うと、いろいろなものを勧めてきますよね。
水抜き剤とかエンジンオイルとか。
整備士である私にとってはあれがとってもウザいです。
2.燃料の価格が安い
フルサービスと比べるとかなり安いですよね。
安さは正義です。
一方のデメリットは『面倒くさい』とか『夏は暑いし冬は寒い』などがあります。
また『ガソリンは危ないものだから自分で入れるのが怖い』という方もいらっしゃいます。
そんな方のためにこの記事を書きました。
あなたの車の給油口は右?左?
セルフ式のガソリンスタンドは、給油機に誘導してくれる人はいません。
自分の車の給油口を、給油機側に向けて止めなければいけませんよね。
セルフ式のスタンドに入って『さぁ入れよう』ってとき、給油口が逆でガッカリしたことがあるはずです(笑)
私も昔はやってました。
妙に恥ずかしくないですか(笑)
給油口は車体の右または左後方にあるものが一般的です。
ワンボックスカーなどは、フロントドアの下側などにあるものもありますが、多くの車は後方にあります。
自分の車の給油口が右なのか?左なのか?知っていますか?
車内から簡単に左右のどちらに給油口があるかわかるように表示されています。
ガソリンの残量を知らせるメーターの▲マークの向きです。
車を買い替えたりとか、レンタカーなどではこの表示があるだけでガソリンスタンドでオロオロすることがなくります(笑)
ほとんど役にたたない豆知識
給油口の向きに関しての豆知識。
99.9%役にたたない【豆知識】です。
ほとんどの車の給油口は【マフラーの反対側にある】です。
知ってました?
マフラーが右側に出ていたら給油口は左。
左側にマフラーが出ていたら給油口は右側にあります。
左右2本出しの車は?
それは例外です(笑)
昔からこの法則だったのですが、近年になって左右出しの車が増えてきたので法則が崩れ始めています。
なぜマフラーと反対側なのか?というと、わたしの想像ですが『高温になる部分からできるだけ離したい』というメーカーの狙いがあるのではないかと思います。
【裏技】今の給油機であれば給油口は右でも左でも関係ない
給油口が左にあるから左を給油機につけて止めなきゃ
実は、車体後方に給油口がある車では、反対に止めても給油ができるようになっています。
昔の給油機のホースは短くて届きませんが、今の給油機のホースはかなり長くなっています。
給油ホースを給油機の上からワイヤーで引っ張っているタイプであれば、反対側に止めても大丈夫です。
そうではないタイプの給油機でもホースは長くしてあるので、反対に止めても給油できるようになっています。
あなたが利用しているガソリンスタンドの給油機で確認してみてください。
反対側まで届くホースの長さになっているハズです。
これを知っているだけで、給油待ちする時間がかなり少なくなります。
静電気には気をつけましょう
ガソリンは揮発油なので、静電気などの火花で着火して爆発します。
特に乾燥している冬は注意が必要です。
ガソリンスタンドの給油機には『ここをタッチ』って書いてある場所がありますね。
触っていますか?
きちんと触ってから給油してくださいね。
ガソリンスタンドの人が触っているのは見たことがないな~
ガソリンを扱う業務の人や整備士などの作業着は【帯電防止作業着】になっています。
静電気がたまりにくいので、車に乗るときに嫌なバチバチ静電気を私は経験したことがありません。
静電気はコントロールできないものなので、必ず『ここをタッチ』で放電させてから給油してください。
バチッてあの痛いのが嫌だから触りたくない
静電気のバチッは痛いから怖いですよね。
私も嫌いです。
『ここをタッチ』は、あの嫌な【バチッ】とすることはないので怖がらなくても大丈夫ですよ。
役にたたない豆知識 その2
ガソリンスタンドでよく水を撒いてますよね?
晴れていてもスタンド内は水で濡れていたりします。
『靴が濡れていやだな』とか思いますよね。
あれにも意味があって、静電気を足元から流しやすくしています。
水は電気を通すので、静電気を靴から地面に放電しているんですよ。
それ以外にも、静電気だけではなくガソリンがこぼれてしまっても水で引火を防いでいます。
スタンドの従業員に入れてもらう場合とは給油速度が違う
ガソリンを入れる時、給油レバーはどのくらい握りますか?
私はイッパイまで握って、最大の吐出量で給油します。
あふれそうで怖いの
イッパイまでノズルのレバーを握っていると『あふれるんじゃないか』と不安ですよね。
給油機のノズルにはストッパーがついているので、あふれることはありません。
ノズルの先にセンサーがついていて、ガソリンなどを感知すると給油を止めるようになっています。
また、給油速度(吐出量)もセルフ式の給油機では少なくしているので、よほどのことが無い限りあふれることはありません。
ストッパーによって満タンになると『カチッ』とレバーが戻るので、そこで給油を終わらせましょう。
ノズルをそのままにして、何度もレバーを握って『カチッ・カチッ』とする方がいますが、これをやるとあふれることがあります。
給油に慣れない方は、給油口いっぱいになるまで入れるのはやめた方がいいです。
ストッパーで止まったところで給油を終えるようにしましょう。
ガソリンはこぼさないように
イッパイまで入れてガソリンをこぼしてしまうこともあるかと思います。
オートバイではとくにあふれさせてしまうことが多いです。
ボディにガソリンがついたままにしてはいけません。
塗装が焼けてしまって、変色しますよ。
ボディについてしまったガソリンは、必ず拭き取ってください。
その時は、備え付けのガラス用タオルなどは使わないようにしましょう。
ガラス用タオルで拭いてしまうと、タオルに油分が残ってしまいます。
タオルは洗剤で洗っているはずですが、ガソリンの油分がほかのタオルに残ってしまうことがあるので油を拭くときは別のものを使いましょう。
油分の残ったタオルでガラスを拭くのは嫌ですよね。
こぼさないように給油することが何よりも大切です。
軽油の給油は特に注意
乗用車でも軽油を使ったディーゼル車がありますね。
ディーゼルエンジンはトラックのイメージがありますが、乗用車でもディーゼル車は多くあります。
ディーゼル車の燃料は『軽油』です。
軽油を給油するときはガソリン車以上に注意してください。
絶対にやってはいけないのは油種間違いです。
ディーゼル車に間違ってガソリンを入れてしまうことがあります。
トラックではほとんどありませんが(1tくらいのトラックでは時々ある)ガソリン車と並行して売られている車種などは的がってガソリンを入れてしまうことがあります。
これを【油種間違い】と言います。
フルサービスのスタンドで、プロに入れてもらう場合でも油種間違いはあります。
ディーゼル車の場合は、必ず『軽油』であることを伝えて給油しましょう。
セルフでは自分の車両なので油種間違いはおこりにくいはずです。
しかし、ミスは必ず起きます。
レンタカーや借りた車など、いつもの車とは違う場合は特に注意です。
軽油を給油した時は、ガソリンとは違う現象が起こるのでガソリン車に乗っている方も覚えておいてください。
軽油の特徴は泡立つ
軽油は給油すると泡立ってきます。
ストッパーで止まった後、ゆっくりと入れていくと泡が見えてきます。
ビールの泡のように細かい泡です。
油種間違いをすると、泡が非常に少なくなります。
ガソリンは泡立ちません。
燃料タンクに残った元のガソリンや軽油に違う種類の燃料を入れると『泡』の量が変わるんです。
プロはこの泡の量で油種間違いに気がつきます。
では、間違えたらどうするか?
燃料タンクに入れてしまった燃料をすべて抜いて入れ換えなければなりません。
最近の車の燃料タンクは抜くところ(ドレンボルト)が無いので、作業は大掛かりになります。
【絶対にやってはいけない】ディーゼル車にガソリンは厳禁
ディーゼル車に間違ってガソリンを入れてはいけません。
ではガソリン車に軽油は良いのかというと、これもダメです。
ですが、ディーゼル車にガソリンを入れてしまった場合と、ガソリン車に軽油を入れてしまった場合では、車へのダメージは大きく違います。
ガソリン車に軽油を入れてしまった場合、エンジン不調でエンジンが止まります。
私の今までの経験では、エンジンが止まってしまう以上の故障にはなりません。
燃料をガソリンに入れ換えれば直ります。
しかしディーゼルの場合、燃料ポンプが壊れるので被害は数十万円になります。
油種間違いに気がついたら、エンジンをかけることはせず、燃料をすぐに抜き替えてください。
エンジンをかけることができないので、移動は車を押します。
『ディーラーまでは大丈夫だろう』とか『すぐそこまでなら大丈夫』などと思わないように。
ディーゼル車にガソリンは絶対に入れてはいけません。
まとめ
セルフ式のガソリンスタンドを利用するときに気をつけること。
給油口の向きは車内の燃料メーターに表示されている
静電気には注意
給油機にある『ここをタッチ』を触って放電してから給油する
ガソリンはこぼさないように、ストッパーで止まったところで給油を終える
油種間違いに注意する
ディーゼル車にガソリンを入れることは絶対にダメ
油種間違いに気がついたらすぐに抜き替えること
フルサービスのガソリンスタンドに比べて、価格が安いセルフ式スタンドですが、危険物を扱うのでそれなりの知識は必要です。
要点は2つ。
静電気や火気厳禁と油種を間違えないこと。
この2つがきちんと守ることができれば、事故になることはありません。
セルフ式ガソリンスタンドを使って、お得にカーライフを楽しんでください。
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