GRXはロード用コンポーネントではありません。
GRXシリーズはロードでも使えますが、グラベルロード対応コンポになってます。
シマノとしてはグラベル専用であり初の1x用コンポーネント
GRXシリーズとしてグレードは3種類の4タイプ
RX800はアルテグラグレードの11速
RX600は 105グレードの11速
RX400 はティアグラグレードの10速
さらにEX815はGRXのDi2となります。
STI形状は統一されてない。
Di2モデルはSTIのブラケット形状は機械式のものより少し違うようです。
ブラケット先端が少し上に盛り上がってる感じになってて、悪路でのブラケットから手がスッポ抜けることが無いような形です。
いわゆるツノポジションがしやすい形状です。
機械式は普通のロードと同じ形状とのことなので、やはり電動のスイッチだけという構造は内部にパーツを入れ込むだけのスペースに余裕があるということです。
シマノのSTIにはいつも思うんですが、統一感がないのはダメなところ。
同じシリーズのSTIで形状や太さがDi2と機械式で違うというのはどうかと思います。
アルテと105とか違うシリーズでも違う場合もありますよね。
アルテは合うけど105はダメだったとか。
常に手に触れるものなので、ユーザー目線で考えてくれるなら統一してもらったほうがいいと思うんですが。
ブレーキはディスクブレーキ専用なので、リムブレーキのロードには対応できません。
フロントシングル仕様だと左レバーにドロッパーシートポスト用の操作ができる他、何も機構のないただのブレーキレバーとしてのラインナップもあるようです。
グラベル用なのでリヤディレーラーは特徴的
GRXはミドルケージとロングケージがある。
RX815とRX810はカセットの最大歯数34tなのでミドルケージ。
RX817 とRX812はカセットの最大歯数が42tなのでロングケージなので1x用ということになってます。
10速のRX-400はミドルケージのみの展開です。
- RD-RX810 & 815 ダブル用 ロー側最大34t/最小30t ミドルケージ
- RD-RX812 1x用 ロー側最大42t/最小40t ロングケージ
- RD-RX400 10速ダブル用 ロー側最大36t/最小32t ミドルケージ
一番の特徴は悪路走行も想定して、アルテグラRXに採用されたスタビライザーが装備されてます。
スタビライザーONだとケージの動きを抑制するのでチェーンが暴れにくくなります。
フロントシングルで小さなチェーンリングを使ったりインナーギヤを使ってたりしたときにチェーンが暴れてチェーンステーに傷がついたりチェーンが外れるのを防いでくれます。
私はロングケージはロードタイプには似合わないと思ってたんですが、最近のリヤディレーラーはその殆どがミドルケージになって見慣れると違和感がなくなってきてます。
今まではロングケージだと、走ってるのを見ててケージが段差で暴れるのがすごく気になってたのがスタビライザーで抑えられるようになって使ってみたいとすら思います。
スタビライザーのON-OFFがドロッパーポストのように走行しながらできるともっといいんですけどね。
フロントディレーラーはチェーンラインに注意
フロントディレーラーはほぼ専用と考えていいと思います。
グラベル用なので、リヤタイヤが太くなる場合も考慮されてチェーンラインが2.5mm外側になってます。
調整幅がどのくらいあるかわからないですが、ロード用クランクに合わせようとするとインナーへの変速ができないなど不具合が考えられます。
ロードでこのフロントディレーラーだけを選択することはないでしょうからあまり関係ないかもしれませんが、クランクをGRXにした場合はこの変速機じゃないと変速できなくなります。
クランクとセットだと思って間違いないでしょう。
クランクの種類はやたら多い
1x 仕様のラインナップもあるのがグラベルのGRXの特徴です。
(1×とはフロントシングルギヤのことです)
シマノもやっとフロントシングルに正式に参入してきたということになります。
フロントシングルのメリットやデメリットは1年間やってた私の体験をまた記事にさせていただきます。
1x仕様にするときのチェーンリングの歯数を決めるときの参考になるかと思います。
1xモデルを含むのでクランクのラインナップがかなり多いです。
1xのチェーンリングはナローワイドなのでチェーン落ちを防ぐ仕様になっててのRX810が40と42tの2モデルでクランク長が170mmからです。
RX600モデルの1xは40tの1モデルでクランク長は165mmから。
- FC-RX810 1x用クランク 40t クランク長 170mm~175mm
- FC-RX810 1x用クランク 42t クランク長 170mm~175mm
- FC-RX600 1x用クランク 40t クランク長 165mm~175mm
W仕様の RX810 は48×31tでクランク長が170mmと175mmの2種類
チェーンリングの歯数が変わって46t×31tでクランク長170mmの1種類
- FC-RX810 W用クランク 48t×31t クランク長 170mm & 175mm
- FC-RX810 W用クランク 46t×31t クランク長 172.5mm
RX600モデルでも1x用とW用の2種類があってさらに165mmが加わります。
FC-RX600 1x用クランク 40t クランク長 165mm & 175mm
FC-RX6000 W用クランク 46t×30t クランク長 165mm & 175mm
クランク長も800モデルは170mmからですが600は165mmからとなります。
ここにさらに10速モデルが加わるのでクランク選びは悩むでしょうね。
FC-RX600 10速用 W用クランク 46t×30t クランク長 165mm & 175mm
ここでWギヤなら10速用を買う必要もないかと思います。
11速でも10速チェーンは使えるので将来的に11速にする可能性が少しでもあれば11速用を導入したほうがいいですね。
ただ、ロードで使うにはローギヤ過ぎるので使うことはないでしょう。
しかも、チェーンラインが2.5mm外にずれるのでフロントディレーラーもロード用は使えなくなります。
Qファクターも当然広がるのでクランクはロードで使うことは無いですね。
たとえばQファクターが今より広いものが欲しい場合で、ローギヤよりのチェーンリングが合う方ならフロントディレーラーとセットでの換装もいいかもしれませんがそういう方は少ないでしょうね。
カセットに関してはGRXシリーズとしては無い
フロントWで使う場合はロード用のカセット。
フロントシングルで使う場合はMTB用を使うようになってます。
とっても興味のある製品はサブブレーキレバー
ディスクブレーキ専用になって、GRXで興味があるのがBL-RX812の油圧のサブブレーキレバーです。
ハンドル上部につけるサブブレーキレバーですね。
ブラケットを握ってないとブレーキングができないのが普通ですが、サブブレーキレバーをつければハンドル上部を持ったリラックスポジションでもブレーキをかけることができます。
ブラケットを持ってるときでもブレーキが掛けられるのは安全上嬉しいですね。
ただ、配管が複雑になるしエアー抜きで時間がかかるかもしれませんがこれはぜひ導入してみたいパーツです。
ディスクキャリパーはフラットマウント
もうロードの規格はフラットマウントなのでディスクキャリパーに関しては選択で悩む必要は無いですね。
RX800 と RX400 の2グレードがあって単体で2.000円くらい違うんですが何が違うのかわかりません。
ディスクキャリパーはその構造上、リムブレーキキャリパーと違ってグレードごとの性能の差が少ないと思うんですが。
チェーンは10速ならティアグラで、11速なら105やアルテグラとロードと共通になってます。
まとめ
GRXシリーズはロードでもMTBでもなく、舗装路から悪路までオールラウンドで使えるロードタイプの自転車を対象としたパーツです。
ロードで林道を走ったりもできるので新しい世界がのぞけるこれから流行りそうな遊び方です。
その分、パーツも特徴的で少しわかりにくい部分もありますがこれからこういう自転車がトレンドになるかもしれません。
GRXシリーズがこれからどういう発展をしていくか注目です。
私としてはロングケージの10速 RD-RX400 とBL-RX812のサブブレーキレバーの2点は試してみたいパーツです。
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