アルマイト処理のしてあるクランクをポリッシュしてみたいと思ったことはないですか?(笑)
ポリッシュはきれいだけどアルマイトが剥がせないよね。
キッチンハイターを使うと簡単に剥がせるんだ
アルミポリッシュの輝きはメッキやアルマイトと違った輝きなのでファンも多いです。
ポリッシュにも時間がかかるのですが、アルマイト処理されているものはアルマイトを剥離しないとできません。アルマイトってめちゃくちゃ硬くて、サンドペーパーなどを使って削るのはかなり苦労させられます。
【アルマイト 剥離】で検索すると『パイプフィニッシュ』と『キッチンハイター』がヒットします。
こんなに身近なものであの強固なアルマイトが剥がせるのならやってみようと、6700アルテのクランクで試してみました。
この記事を最後まで読んでいただければ、アルマイトを剥がしてオリジナルポリッシュのパーツが作れます。
アルマイト剥離のためにキッチンハイターとパイプフィニッシュを用意
パイプフィニッシュとキッチンハイターのどちらが効果があるのか?
ほんとうにアルマイトをきれいにはがせるのか?
もしどちらかの剥離効果が弱ければ、もう一方のものを使ってやってみようと両方用意しました。
どちらも170円くらいでスーパーに行けば手に入ります。
片方しか使わなければ自宅でも使うことができますので無駄にはなりません。
さぁ、本当にアルマイトが剥がせるのか?
まずはキッチンハイターから作業してみましょう。
画像の6700アルテグラクランクが今回の素材です。
【エントリーNo1】花王キッチンハイター
台所の塩素系漂白剤は、なんとなくですけどパイプフィニッシュより効果が薄い感じがしませんか?
パイプフィニッシュって、髪の毛を溶かすほど強力ですよ。
それに比べるとキッチンハイターって、ふきんの消毒とかまな板の消毒とかで使うものなので、完全にパイプフィニッシュよりも弱いイメージです。
なのでまずはキッチンハイターから試してみましょう。
ダメならパイプフィニッシュの出番です。
適当な容器にクランクを入れてキッチンハイターの原液を投入します。ひたひたに浸けるのに1本丸ごと使いました。
シュワシュワと表面が泡だったりするかと思いましたがまったくの無反応。とりあえず15分漬け置きして様子を見ますが変化なし。
30分後に見ると、アルマイトが薄くなっています。イケるかも・・・。
このままだとパイプフィニッシュの出番はないかもしれません。
約1時間後、アルマイトは剥がれ落ちアルミの表面が酸化したのか真っ黒になっています。塩素なのでアルミを溶かしてしまいます。長く浸けておくことはできません。
ハイターから引き揚げて大量の水で洗い流します。
表面の黒ずみはブラシでこするとすぐに落とせる
ネットからの情報では『表面が黒くなるのでサンポールで落とす』などの情報がありますが、サンポールは必要ありません。ブラシで軽くこすればきれいに剥がれ落ちます。
アルマイトを剥がした後のアルミ表面は、かなり凸凹していました。これを平らにするのも結構大変そうです。
#320番の水研ぎペーパーで砥いで行きますが時間がかかりそうなので、ためしにサンダーでペーパーホイールをあててみました。新品のペーパーホイールだと喰いこんで傷が深くなってしまうので使い古しの削れなくなったものです。
ペーパーの傷が深いとそれを取るのに苦労するので見えない部分で試してみます。ひどく削れるわけでもなく、ペーパーでキズを消すことができそうだったのでサンダーで表面を磨きました。
ペーパーホイールは100均のものです。#240番とかできるだけ目の細かいものがいいです。新品は削れすぎるので使い古しくらいがちょうどいいです。
耐水ペーパーで水研ぎを繰り返す
ペーパーホイールである程度磨いた後はいよいよ手作業です。ここからはひたすらポリッシュ後の光り輝くイメージを強く持って研ぐしかありません。必ず心が折れる瞬間があるので完成後のイメージで乗り切るのがポイントです。
#320番の耐水ペーパーからスタートしますが、水研ぎは空研ぎに比べて削れにくいので#400番の空研ぎペーパーを使いました。
空研ぎ(からとぎ)とは?
いわゆるサンドペーパーを使って、水を使わずに乾燥した状態で表面を削っていくことです。
対して水研ぎ(みずとぎ)とは耐水ペーパーを使って、表面を水で濡らして削っていきます。
空研ぎはペーパーが詰まりやすく、すぐにペーパーがダメになってしまいます。
水研ぎは、削ったものを水で流しながら作業するのでペーパーが長持ちします。
表面も水研ぎの方がきれいに仕上がります。
空研ぎでペーパーホイールの傷を消した後、#320番の水研ぎで空研ぎの#400番の傷を消していきます。#320番の次は#600番とペーパーの粗さを小さくして表面の傷を消していくイメージです。
最終的に#2000番までやっていきますが、#2000番までやらなくても#1200番あたりで水研ぎを終えても大丈夫です。
金属用コンパウンドを使ってポリッシュ仕上げ
水研ぎで#1200番以上まで終えたらいよいよポリッシュ仕上げに入ります。
#1200番だとまだ表面にはペーパーの傷が残っているでしょうから、金属用の少し粗目のコンパウンドを使いましょう。代表的なものは【ピカール】です。
柔らかい布にピカールをつけてひたすら磨いてください。ポリッシュの輝きが出てくるはずです。
ピカールでなかなか傷が消えない場合は、もう一度#1200番に戻って水研ぎをした方が作業は早いです。
ピカールでも十分ポリッシュの輝きは出ます。さらに輝きを出すなら【ブルーマジック メタルポリッシュクリーム】がおすすめです。
私は#2000番まで水研ぎをしたので、ピカールは使わずにメタルポリッシュクリームで磨きました。
お気に入りのポリッシュクリーム
ポリッシュは永遠に磨き続ける必要があります
アルミポリッシュはアルミの地肌なので、何もしないとくすんで輝きがなくなってきます。
磨けば元の輝きに戻りますが、それはつまりポリッシュである以上永遠に磨き続けなければならないということです。定期的にコンパウンドで軽く磨けばいいので、ここまでの作業ができた方であれば難しくはないでしょう。
傷にも弱くなってしまいますが、細かい傷であれば#1200番のペーパーを当ててコンパウンドで仕上げればほぼ消えてしまうので塗装よりは処理が楽です。
ポリッシュしたアルミは手でさわると、跡がついてしまいます。スマホの画面のように手の跡がつくとキレイとは言えないのでさわった後はきれいに拭きあげる必要があります。
ポリッシュ仕上げのデメリットはこのようなことですが、逆にとらえると常にきれいな状態でいられるということですね。
まとめ
アルマイト処理されたものはポリッシュ仕上げがしづらいです。それはアルマイトが硬いからですが、ハイターやパイプフィニッシュで剥離することができます。
アルマイトを剥離することができれば、ポリッシュは比較的楽にできます。傷だらけになって『捨てようかな?』と思っていたパーツも、アルマイトを剥がしてポリッシュすれば新品のようによみがえります。
仕上げのコンパウンドは『ブルーマジック ポリッシュクリーム』がおすすめです。
ポリッシュクリームは微粒子なのでコンパウンドの肌が出ません。まさにポリッシュ仕上げになります。
ピカールなどはコンパウンドの跡がアルミの肌に出ることがありますが、ポリッシュクリームは肌がきれいに整います。ピカールで磨いた後の仕上げにポリッシュクリームを使い、普段のメンテナンスにはポリッシュクリームで汚れを落とす使い方で長く輝きを保つことができます。
アルマイトのメンテナンスにも使えますし、車のアルミホイールに使っても非常にいい艶を出してくれます。アルミホイールを磨くために、トラックドライバーの必需品にもなっているのがポリッシュクリームです。
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