いよいよ厚底シューズ戦争に火が付いた。
ヴェイパーフライの勢いがありすぎて気が付かなかったが【ミズノ】【アシックス】がマラソンシューズの開発に本腰を入れてた。
陸上競技は機材の影響が小さくて、機材大好きな私はあまり興味が無かったが面白くなってきた。
そして、キプチョゲが世界記録を出した【ヴェイパーフライ】の第4世代が東京マラソンに投入されるかもしれない。
【NIKE alpha Fly】 アルファ フライが第4世代の名称?
ケニアのキプチョゲが履いて人類史上初めて2時間を切ったシューズが市販に向けて動き出した。
キプチョゲ専用シューズだった alpha Fly (アルファ フライ)が3月の東京マラソンでNIKEとの契約選手への独占供給で実践投入する可能性があるらしい。
これによって東京オリンピックの代表選考に動きが出てきそうだ。
alpha Fly ってどんな靴?
ヴェイパーフライと違って、つま先部分にはNIKEが得意とするエアークッションが入る。
ソールにはヴェイパーフライでも使っているカーボンプレートが3枚に増量。
さらにトランポリン効果が高まる。
このことによって全体の靴底の高さが1㎝厚くなる。
だが、まだDr.中松の『ピョンピョンシューズ』には遠く及ばない(笑)
【ミズノ】のプロトタイプ 『名前はまだない』
『本気の反撃』 ↑
ミズノはナイキと全面戦争かっ!
ヴェイパーフライの使用率が8割だった中にミズノのプロトタイプがいたようだ。
プロトタイプなので詳しい仕様はわからないが、靴底に高反発素材を使ってるが『カーボン素材ではない』ということなのでヴェイパーフライと近い構造で素材が違う。
『短距離スパイクの技術を応用し、上にはねる反発を前に進める技術』ということ。
実は短距離では靴底に『高反発素材』が入ってるわけだ。
【アシックス】のメタレーサー(改良版) レーザーじゃないレーサー
アシックスも負けていない。
ナイキに対して『黙っているハズがない』と。
今年のニューイヤー駅伝の最長区間4区でトップ争いをし、トップでタスキをつなげている。
メタレーサーはすでに発売されてる一般的な靴だが、ニューイヤー駅伝ではそれを改良したプロトタイプを実践投入したらしい。
『ランナーの体重移動を前方に導く「ガイドソール構造」を導入。走るエネルギー損失を抑える』のがメタレーサー。
つまり、エネルギー損失を抑えてタレない走りを続けられるらしい。
反発素材
機材の進化は止めるべきではない
過去の記事でも書いたが、どんなことであれ機材の進化は止めるべきではない。
肉体的なドーピングはよくないが、競技するうえでいい機材を使うことで勝利することは称賛されるべきである。
確かに「独占供給」というと不公平感はあるかもしれないが、供給するメーカーに選ばれるのも本人の資質である。
パラリンピックなどはもうすでに機材スポーツだし、その進化がパラスポーツに参加しやすくなっていたりする。
そもそも、真っ先に問題になったのがパラスポーツの陸上での義足の反発力だ。
反発力の強い義足を禁止しようとする動きは裁判で却下された。
平等に使う機会があるなら不公平ではないという判断だ。
ヴェイパーフライで有利になるのはアフリカ勢らしい。
キプチョゲは第4世代。
サポートメンバーはヴェイパーフライ。
サポートメンバーが普通の靴を履いてたらサポートにならずに足手まといになるだけだからな(笑)
Eliud Kipchoge rent snelste marathon mét nieuwste Nike Alphafly. Wonderschoen of klein detail? #Volkskranthttps://t.co/rGXOnr1XnK pic.twitter.com/LOynE4phsO
— TopatletiekLive (@TopatletiekLive) October 18, 2019
アフリカ勢の走り方と、その他の国での走り方は違うらしい。
アフリカ勢は、つま先から着地して前に進む。
一方、多くの国の長距離の走り方はかかとから着地して足裏全体を使いつま先で蹴りだすという走り方らしい。
ヴェイパーフライはつま先がせりあがってるので自然と前傾姿勢になるのでつま先着地しやすい。
そのうえ、前傾姿勢で体重をかけてカーポンプレートを押しつぶせばさらに前にはじき出される。
これをかかと着地でやると、カーボンプレートの反発は前ではなく上方向に行ってしまう。
ヴェイパーフライはアフリカ勢の走り方にぴったりなのだ。
NIKEとしては世界ランキングの上位を独占してる選手のために速く走れる靴を開発するのは当然のことなのでアフリカ勢の走りを研究してこういう形になったのだろう。
非常に面白い。
ゆえに、ヴェイパーフライを履けば自然とアフリカ勢の選手の走り方になるわけで慣れる必要がある。
これが、選手が「早く決めてくれ」という理由なんだろう。
世界陸連で禁止される可能性はまずないと思う
ひょっとすると第4世代のアルファフライは制限がかかるかもしれないが、ヴェイパーフライは大丈夫なんじゃないかと思う。
カーボンプレートの反発力がどの程度走りに影響するのか?
またそれが不公平なのかという根拠があいまいなのが理由。
一般販売していれば誰でも購入できるので不公平感はないと思う。
ただ、第4世代に関しては、カーボンプレートが3枚と増え、誰が考えても反発力は増えている。

面白い。スプリング入れればもっといけるんじゃね?

何でもアリになっちまうぞ。

まとめ
世界陸連の判断待ちだが、規制はされないというのが大半の意見だと思う。
厚底による選手の肉体的負担が減るのは容易に考えられるので(筋力はかなり必要らしいが)禁止してほしくない部分でもある。
たとえ禁止されても市民ランナーには関係ない話でもあるし。
市民ランナーと登録ランナーが混在するレースでひょっとしてヴェイパーフライを履いた市民ランナーが優勝しちゃうようなシーンも面白いので見てみたい。
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