自動車のフロントブレーキパッド交換を解説

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取り外すボルトは1本(両輪で2本)です。
よく勘違いされてる方がいますが、ブレーキオイルのエアー抜きは必要ありません。

いちばん作業に手間取るのと、やりにくい部分はピストンを戻す工程です。
ウオーターポンププライヤーがあればできますがピストン戻しの専用工具もあります。
私は自作の工具を使っています。

交換の手順を解説します。

ブレーキ整備は重大な自動車事故につながる可能性があります。
『簡単そうだ』と思っても、絶対にやらないでください。

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ブレーキキャリパーを取り外す

タイヤは外さないとできないのでジャッキアップしてタイヤを外します。
外したタイヤは、車体の下に入れておきましょう。
万が一ジャッキがハズレた場合にタイヤが台になって車が落ちるのを防いでくれます。
ジャッキを使った作業ではこれは基本中の基本です。

これからの季節、冬タイヤから夏タイヤへ交換される方も多いと思います。
外したタイヤは必ず車の下に入れて、交換するタイヤを取り付けるようにしましょう。
ジャッキを信用するのは絶対にダメです。
車体から外れることや、油圧が抜けて落ちることもあります。

ブレーキキャリパーは【対向ピストン】ではない限りボルトは1本外せばブレーキパッドの交換はできます。
今回の車両は【片持ち2ポッド】キャリパーなので1本だけ外します。
対向ピストンの場合はボルトなどは外さずピンを抜くだけでパッド交換できるので今回よりも作業は簡単です。

キャリパーは2本のボルトで車に取り付けられています。
上側と下側に1本ずつですね。

取り外すのは下側のボルトです。

軽自動車や小型乗用車の多くは12㎜または14㎜のボルトのはずです。
今回のMPVは17㎜でした。
大型車でキャリパーが大きいとボルトサイズも大きくなります。

ボルトが外れたらキャリパーを上に持ち上げます。
この状態でブレーキパッドは外すことができます。

ディスクパッド交換 キャリパーを外す
ディスクパッド交換

ブレーキパッドを取り外す

ブレーキパッドはキャリパーサポートという部品にはめ込んであります。
凹みがあるので、ブレーキパッドの凸部分をはめ込みます。
凹凸が逆の車種もあります。
必ず取り外す前によく確認します。

ディスクパッド
すり減ったパッドを外す

表側と裏側に1枚ずつ取り付けてあるので、外側を交換したら内側を交換するというようにここでも片側ずつ作業しましょう。

ブレーキパッドにはシムと言われる薄い板が取り付けられています。
異音を防止するものです。
パッドの形とほぼ同じなので取り付けを間違えることはまずないです。
表側とその内側に入るのがどっちかわからなくなった時は、シムにキャリパーの形で跡が残ってるのですぐに確認できますね。

ブレーキパッドを表裏の2枚交換したらいよいよピストンを戻します。

キャリパーを取り付けるのにはピストンを戻す

油圧ブレーキの場合、クリアランス調整は自動調整となっています。
ブレーキパッドが減れば減った分だけピストンが出てきます。

新品パッドをつければ、いちばん奥までピストンを戻さないといけません。

ウオーターポンププライヤーがあればピストンを戻すことができるのでウォーターポンププライヤーを用意しましょう。

少し大きめのものが良いとおもいます。

ピストンとキャリパー本体を挟み込んでウオーターポンププライヤーを握ればピストンはゆっくりと入っていきます。
力をむやみに入れてもピストンはゆっくりしか入っていきません。
動き出すまで少し力がいるかもしれませんがゆっくりとピストンを押し込んでください。

よく勘違いされてる方がいらっしゃいます。
「ピストンを押し戻すときにはブレーキオイルを抜かないと戻らない」と思ってる方がいます。

実際にニップルを緩めてオイルを抜く方もいます。
これをやるとエアー抜きをしないといけなくなります。
ピストンは押し戻すだけで大丈夫です。
ニップルを緩めるようなことはしないようにしましょう。

スライドピンにシリコングリスを塗って組み付けるとGood!

スライドピンにシリコングリス
スライドピンにシリコングリスを塗って取り付けます

外したボルトがスライドピンになっている場合、ボルトのネジ山部分以外のところにシリコングリスを塗って組みます。

シリコングリスは使い道がいろいろあるので一本用意しておくといいと思います。

上にあげておいたキャリパーをおろしてパッドの上からかぶせてボルトを取り付ければブレーキパッド交換は完了です。

タイヤをつけてジャッキから車をおろします。

動かす前にブレーキをカラ踏みする

この作業は重要ですので、エンジンをかける前に必ずやらないといけない作業です。
うっかり忘れたまま走り出すと大きな事故になる可能性があるので重要なポイントです。

押し戻したピストンを取り付けたブレーキパッドはクリアランスが最大の状態になっています。
このまま乗ると、ブレーキペダルは床まで踏み抜けてしまいます。
ブレーキが全く効かない状態です。

これを防ぐために、エンジンをかける前に必ずブレーキペダルを何回か踏んでください。
ブレーキを踏んだ感じが通常の状態になったらエンジンをかけても大丈夫です。

エンジンをかけてもう一度ブレーキペダルを踏んで異常が無いか確認しましょう。

まとめ

ブレーキパッド交換はとても簡単な作業ですが最も重要な部分の整備です。
取り外すボルトは1本だけなので誰でもできる作業といえますがやらないでください。
プロに作業を依頼しましょう。
止まらない車ほど怖いものは無いですからね。

ブレーキパッドは乗り方や乗っている環境によって変わりますが、5万㌔から7万㌔で寿命をむかえます。
走行距離に対する寿命は、街乗りが中心の方は寿命が短く、長距離を乗られる方は寿命が長いです。
ブレーキを踏む頻度に比例して減ります。

年間走行距離が1万キロくらいの方だと2回目の車検あたりで5万㌔くらいになると思います。
7万㌔だと3回目くらいですね。

ご自身の年間走行距離がわからない方は、車検証の備考欄を参考にしてください。
前回の車検時の走行距離が記載されています。

私はお客様の年間走行距離は車検証を見て確認するようにします。
その距離で「次の車検までに消耗する部品」を判断します。

暖かくなってそろそろ冬タイヤから夏タイヤに交換する時期になりました。
タイヤ交換の時についでにブレーキパッドの残量も確認してみてください。
新車から無交換であれば5万キロあたりからが点検すべき目安になります。

交換の様子を記事にさせていただきました。
構造がわかればタイヤを外した時に点検できますね。
日常点検ではできない部分をタイヤ交換の時に点検すれば安全に車を使うことができます。

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